昨今、採用動向は活況なので、中小・ベンチャー企業ではもちろんのこと、大手企業であっても自社が採用したいようないい人材は、他社も採用したいわけで、熾烈な人材獲得競争が繰り広げられています。

では、そんな人材獲得競争の中で、いい人材を集めるためには何が必要なのでしょうか?

そこでこの記事では、株式会社ミライフ 代表取締役 佐藤雄佑さんが、著書『いい人材が集まる、性格のいい会社』で紹介している「シリコンバレーの人材獲得競争に学ぶ、「人に対する考え方」」についてご紹介します。

佐藤雄佑

株式会社ミライフ 代表取締役。
リクルートエイブリック(現在のリクルートキャリア)で、法人営業、支社長、人事GM、エグゼクティブコンサルタントなどを歴任。MVP、MVG(グループ表彰)などの表彰多数受賞。2016年、株式会社ミライフ設立。働き方変革事業、戦略人事コンサルティング事業などを展開している。株式会社ミライフ

シリコンバレーの人材獲得競争は熾烈

昨年、シリコンバレーに行った際に、Google、Twitter、Dropbox といった日本でもおなじみの会社から、スタンフォード大学関連のインキュベーションオフィスなど、いくつもの成長企業の話を聞く機会がありました。そこで聞かせていただいたスタートアップの秘訣や、ビジネスモデル、チャレンジする風土などに刺激を受けました。その中でも一番驚いたのは「人材採用」についてです。

シリコンバレーにあるIT系の成長企業に共通しているのが、人材獲得命と言っても過言ではないくらい、採用に力を入れていることでした。まさに採用イコール経営戦略です。

もちろん、年収も日本では考えられないくらいの高額を提示していますし、オフィス環境、働き方の多様性なども、どうやったらいい人材が採用できるかというところにフォーカスして、ここまでやるのかと正直驚くほどの手厚い対応をしていました。

例えば、オフィス内には食堂、バーがあり、そこでの食事はいつでも無料で食べられます。社内にジムが併設されていたり、野菜ジュースや健康ドリンクなどがあるなど、社員の健康を気遣っている取り組みも多かったです。また、会社によってはビールなどのお酒まで置いてある会社もありました。

私はこれを日本の企業も真似するべきとは全く思っていません。彼らシリコンバレーのIT系の成長企業はこのようにして、優秀な人材を集める一方で、会社に合わなくて出ていく人材もたくさんいます。半年で退職というケースも結構ありますし、3年いたら長いという印象です。

ですので、例えばFacebook、Google、Apple みたいに企業を渡り歩いている人はたくさんいて、常に人材流動化しています。

日本とは雇用環境の違いがありますので、一概に真似したからと言ってうまくいくとは限りません。

また、高額な待遇や手厚い福利厚生で招き入れた人は、やはりもっといい条件のところがあったら移ってしまうかもしれません。

ただ、この「人に対する考え方」は真似できると思っています。高い報酬は別として、多様な働き方を認めたり、働く環境を整え、パフォーマンスが発揮しやすい環境をつくっていくことにこだわっています

日本企業では「釣った魚には餌はやらない」「入社したら会社の言うことは絶対」といった考え方に近い会社もまだまだ多い気がしますが、このように社員を起点に、個人のキャリアであり、個人の人生を尊重している会社に人が集まってくるというのはなんとも自然な流れだと思っています

(『いい人材が集まる、性格のいい会社』をもとに編集)

 

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