”商品開発の担当者必見!上司の説得に使える5つの方法”を全5回にわたってお届けしています。この記事は連載の第4回目です。
前回までの記事
第1回『上司を説得するときには“ロジックを忘れず、シンプルに説明する“』
第2回『上司を説得するときには”現場の情報量で上司を圧倒する”』
第3回『上司を説得するためには”上司の思考回路を理解する”』
この記事でご紹介する”上司の説得に使える5つの方法”は、商品開発コンサルタントである太田昌宏さんが、書籍『面白い企画がなぜ、残念な商品・サービスに変わってしまうのか?』でとりあげている”「上司を説得する壁」の乗り越え方”という内容を参考にしています。
太田昌宏
江崎グリコ株式会社の菓子開発企画部にて10年間ポッキーのブランドマネージャーとして活躍。その間、メンズポッキー、ムースポッキー等多くの新製品を開発するとともに、ポッキー&プリッツの日の制定に関わる。現在は、公益財団法人日本生産性本部のコンサルタントとして、人づくり、モノづくりをモットーにコンサルティング、企業や公開セミナーでの講師として活動中。
上司の説得に使える5つの方法
この連載でご紹介している上司の説得に使える方法は次の5つです。
・ロジックを忘れず、シンプルに説明する
・現場の情報量で上司を圧倒する
・上司の思考回路を理解する
・社内外にサポーターを作る
・上司が根負けするくらいの情熱で説得する
上司を説得するには、必ずしも自分ひとりで臨む必要はありません。
今回は、”社内外にサポーターを作る”ためのポイントをご紹介します。
社内外にサポーターを作る
”社内外にサポーターを作る”ときに意識しておきたいのは次の3つのポイントです。
・人は第三者の声を信用する
・上司も人の子。企画はスムーズに進めたい
・説得のために使えるものは何でも使う
順に詳しく見ていきましょう。
人は第三者の声を信用する
プロモーションの世界では、最近は中途半端な量のテレビCMよりもSNSを通じた「電子口コミ」の方が効果的だと言われています。さまざまな媒体から多量の情報を受け取ることに慣れた最近の「賢い消費者」は、メーカーからの情報よりも友人のコメントを信頼する傾向にあります。
上司との関係も同じだと思います。部下からの提案を一筋縄では認めない上司に対しては、上司の同僚や関連部門のマネージャーなど、上司の周囲の人から提案に賛同する発言をしてもらうと認めてもらいやすくなります。
当事者である部下より第三者の判断を重要視しているのだと思います。
上司も人の子。企画はスムーズに進めたい
部下の能力を引き出しながら、円滑に目標を達成するのがチームリーダーの仕事です。
したがって、皆さんの上司も皆さんの提案を聞きながら「社内でもめそうか? もめるのならどの部門か?」など、頭を巡らせているはずです。
上司の立場で自分の提案を考えると、このような懸念材料を想像しやすくなります。そこで先手を打って、あらかじめもめそうな部門とは特に念入りにコミュニケーションを取り、支持を取り付けておけば、上司は安堵しながら提案を受け入れてくる可能性が高くなります。
説得のために使えるものは何でも使う
「外堀から埋める」ということわざがあります。敵の城を攻めるには、まず外側の堀から埋めるという意味から転じて、ある目的を達成するためには、粘り強く、周辺の問題からかたづけていくという意味になります。
上司の説得にも粘りが必要です。今まで述べてきたように、説得には、第三者を活用したり、権威ある情報をいろいろと用意したり、上司が知らないような生情報を提供したり、自分が持っているありとあらゆるネタを駆使し、粘り強く説得しましょう! いろいろな説得材料を用意する過程で、自分の視野が広がり、考えが深くなります!
まとめ
”社内外にサポーターを作る”ために注意するべきポイントは、下記の3つでした。
・人は第三者の声を信用する
・上司も人の子。企画はスムーズに進めたい
・説得のために使えるものは何でも使う
上司を説得するときには、第三者の声を活用しながら、揉めそうな部署とは念入りにコミュニケーションを取っておくことで、企画をスムーズに進められるように準備するようにしておきましょう。
次回は、”上司が根負けするくらいの情熱で説得する”方法についてご紹介します!
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『 上司を説得するときには”上司が根負けするくらいの情熱で説得する” 』
『面白い企画がなぜ、残念な商品・サービスに変わってしまうのか?』
『面白い企画がなぜ、残念な商品・サービスに変わってしまうのか?』では、上司だけでなく、関連部門や外部の協力者を巻き込む方法や、そもそものアイデアやコンセプトを練り上げる方法まで紹介されています。興味のある方は、是非こちらも参考にしてみてください!