取引における見栄えの重要性とは』のなかでもご紹介したように、ビジネスにおいて見た目は重要な役割を果たします。しかし、相手の見た目ばかりに注目してしまうと、誤った判断をしてしまう場合もあります。では、どのようなことに気をつけるべきなのでしょうか。

そこでこの記事では岩松正記さんが著書『誰からも「取引」したいと言われる会社の条件』の中で解説している「取引先の社長を見た目で判断してはいけない理由」をご紹介します。

岩松正記

税理士。東北税理士会仙台北支部所属。山一證券の営業、アイリスオーヤマの財務・マーケティング、ベンチャー企業の上場担当役員、税理士事務所勤務を得て、10年間に転職4回と無一文を経験後に独立。開業5年で102件関与と業界平均の3倍を達成し、現在は紹介のみを受け付けるスタイルで活動している。

取引先の社長を見た目で判断してはいけない

その経営者は、なぜそういう格好をしているのか

儲かっている経営者は高級スーツに身を固め、手には高級腕時計、車は高級外車、お酒を飲むのは高級クラブ……なんてのは、今や絶滅危惧種になったような感があります。

長い不況を経験したせいか、社長たちの多くは、派手を好むよりも質素な方が増えてきたような気がします。

ただ、そうは言ってもところどころにこだわりを持つのが社長という生き物であり、身につけるものが超高級品だったり海外でしか手に入らないブランドものだったりということがあったりします。

別に高級品で身を固めるのが悪いというのではなく、質素な格好をする経営者が素晴らしいだなんて言うのではありません。

なぜ、その経営者はそういう格好をするのか。そこに気づかないと社長から選ばれ、取引できるようにはなりません。特に、経営している職種を考慮しないと、つい社長の見た目に騙されてしまいます。

アパレルや美容系、飲食系の商売をしている経営者が日頃カジュアルな格好でいるのは当然なのに、それを「軽い感じの人だ」などと早合点してはいけません。

オシャレは「相手に対する礼儀」

オシャレは「相手に対する礼儀」と言われます。どのような格好をしてもいいが、TPO(時間(Time)、場所(Place)、場合(Opportunity)の頭文字で、それぞれに応じた方法や態度、服装等を使い分けるという意味の和製英語)に合った格好をすればいいが、これを考慮しないのは相手に対して失礼になる。

だから、選ばれる側に立ってみると単に目立ちたいからとか自分をアピールしたいがために極端な格好をするのは、相手がそれをどう受け取るかを考えて実行しなければなりません。

少なくとも、織田信長のような経営者であればそういうのを好むでしょうけど、徳川家康のような経営者だったらきっと評価しないことでしょう。

経営者はリアクションを観察している

その逆も真なりで、社長が軽い格好をしているから「きっと服装にこだわらない人なんだ」と思ったら大間違いで、そういう格好をしている自分に対しどういうリアクションを見せるかというのを観察するのを好む経営者もいます。

先に、「交渉ごとに長けているのが経営者」と述べました。ビジネスの本質が取引であるというのと同時に、ビジネスとは交渉の場でもあるのですから、社長は交渉ごとだったり駆け引きなどを楽しむ一面も併せ持っていたりします。

そのため、案外「こう言ったらどう反応するか」とか「こんな格好を見せたら相手はどう対処してくるか」と、試す人も中にはいます。だから、決して見た目だけで判断してはいけないのですね。

まとめ.取引先への思いやり

この記事では、岩松正記さんの著書から「取引先の社長を見た目で判断してはいけない理由」についてご紹介しました。

社長から選ばれ、取引できるようになるためには、経営者の見た目にとらわれすぎてはいけません。経営者の中には、あえて軽い格好をして、相手のリアクションを観察している人もいます。その経営者は、なぜそういう格好をしているのか、というところまで意識するように心がけていきましょう。

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