の記事では「”営業”が上手くいかない原因」を解説します。

経営コンサルタントの高橋宗照さんが著書『「検討します」と言われても売れる商談のしかけ』で解説している内容をもとに編集しています。
【著者】高橋宗照 (株)タカハシ&パートナーズ 代表取締役

工夫を結果に結びつけるのに必要なこととは?

もし、あなたが売っている商品が誰が営業しても売れる商品ならば、苦労はしていないでしょう。しかし、現実には多くの売れないセールスパーソンが日々悩んでいます。彼らを悩ますそもそもの原因や理由とは何なのでしょうか?

それは、取り扱う商品がまったく売れない商品・サービスではないということです。それなりに工夫して営業すればちゃんと売れる。でも、残念ながらその工夫の仕方がよくわからない、もしくは、工夫したつもりでも成果が出ていないのです。工夫すれば売れるのであれば、工夫した“つもり”ではなく、ちゃんと工夫をすればいいわけです。

さらに、どうせ工夫するならすでに実績や結果を上げている人のやり方をマネることで、時間や労力などを見事にショートカットできるはずです。

しかし……そこでよくある相談が、「ノウハウなどは案外すぐにできるのですが、なかなか成果が出ません」という話です。これはコンサルティングやセミナーでもよく聞くことです。では、なぜマネても成果が出ないのでしょうか?

そこには大きく2つの理由が考えられます。

① そもそも工夫の方法が自分に合わない
② 方法は知っていても、その底流にある「意識や考え方」を学んでいない

①の場合だけであれば、いろいろな方法を試せば少なくとも自分に合うベターな方法が見つかりますが、問題は②の場合です。

この「底流にある意識や考え方を知らないとうまくいかない」というのは、営業に限らずどんなことにも言えることです。物事の根本的な部分、意識や考え方を理解することはとても重要なのです。

例えば、サッカーでは自分のところに飛んできたボールを一旦止めることをトラップと言いますが、このトラップひとつとっても「意識や考え方」で大きく変わります。何も意識していない人は、とにかくボールの勢いを弱めることしか考えていません。

しかし、サッカーの根本的な部分をきっちり理解して意識できている人は、トラップした後のプレーを考えてトラップします。シュートを打つなら一番シュートを打ちやすいところに、パスするならパスする方向に合わせたところにトラップするということができるようになります。

このように「意識や考え方」を理解しているかいないかで、同じボールを止めるというスキルを使っても結果は変わってくるのです。営業に関しても同じことが言えます。

営業の根本的な部分を知っているか知らないかで、同じ商品・サービスを売っていても、同じやり方で営業していても、結果は変わってくるのです。

断られてこそ存在価値が高まる

なぜ、多くの企業はセールスパーソンを必要とするのでしょうか?

インターネットが発達していないときならともかく、今ではネットの中だけでも販売するチャネルは無尽蔵に存在しています。

「売るための人材がいるからでしょ?」
「やはりネットでは細かい対応ができないからねぇ」

「問題解決型営業などと言われているなか、それができるのは人間しかいないから」というような答えが出そうですが、実はこれらの答えは質問に対する的確な回答とは言えません。では的確な回答とは何でしょうか?

それは、お客が「No」「いらない」「買いたくない」「検討しておきます」などと言うからです。

言い換えればお客が断り文句を言った瞬間からセールスパーソンの存在価値が生まれるのです。

これはあたり前のことなのに、多くのセールスパーソンが実感していません。

それは、お客から断られることを半ば“恐怖”と感じている人があまりにも多いからです。確かに気持ちはわかります。私もセールスパーソン時代に何度もこのなんとも言えない恐怖を味わいました。

しかし、よくよく考えてみると、交渉や商談といったお客との頭脳戦はあくまでも「No」と言われてからスタートします。

逆に、お客が「買います」と言えば、頭脳戦などまったく必要とせず「毎度あり~」「あざ~っす!」のみで終わってしまいます。もちろん、「あざ~っす!」だけで終わるのであれば、これほど楽なことはありません。

しかし、そこにはセールスパーソンとしての存在価値はありません。

極端に言えば「あざ~っす!」と言える人さえいれば誰でもいいわけで、セールスパーソンとしての能力やスキルは必要なく、いつでも“替えがきく人材”とも言えます。

それでいいのか? いいわけがありません。

ますますセールスパーソンにとって生き抜くことが難しい時代、いかに頭脳戦で勝利を獲得できるかが課題であり、当然、生き残るためには少なくともこの本で紹介する「商談のしかけ」などを知っておく必要があります。

しかし、「しかけ」を知る前に、営業とはお客から「No」と言われてから初めて存在価値を発揮できる職種であるという大原則をまず認識し、心の底から実感しましょう。

断られることを恐れるのではなく、ようやく出番がきたと意識を変える

「No」と言われて、モチベーションをダウンさせる理由なんてまったくありません。

逆にこれを言われてモチベーションがダウンしてしまうようであれば、この大原則を実感していないという確かな証拠だと認識してください。

さいごに

この記事では、高橋宗照さんが著書より“営業”が上手くいかない原因を紹介しました。

「検討します」と言われても売れる商談のしかけ』は他にも営業を行う上で注意するべき言葉や、セールスパーソンに必要な考え方などを紹介しています。

会社の売上げについて悩んでいる経営者の方や、商談がなかなかうまくいかない営業の方は是非チェックしてみてください。

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