あらゆる仕事の基本は「よい提案ができること」

「経営をサポートしているプロフェッショナル」へのインタビュー第７回は、事業開発プロデューサーとして活躍している村井庸介さんへのインタビューをお届けします。

野村総研でキャリアを始め、その後、リクルートやメガネスーパー、グリーなど、10年間、8社で実績を挙げてきた村井さんが考える「どんな会社でも結果を出す方法」について教えていただきました。

提案力を磨くことが解決につながる

―村井さんの周りのビジネスパーソンは、どのような悩みを持った方が多いですか？

村井　年代によって悩みが異なるように思いますが、たとえば若手の方でいうと「どうやったら今の仕事で結果を出せるか？先輩方に追いつけるか？」という悩みを抱えている方が多いと感じます。また、中堅どころの方ですと「自分の仕事が違う会社でも通用するのか？」上司の立場にあるような方ですと「どうやって後輩たちが結果を出してくれるか？」といった悩みを抱えている人が多いように思います。

―そのような悩みを解決するために必要なことは何だと思いますか？

村井　「結果を出す」「今とは違う仕事でも通用する力を身につける」「後輩が結果を出せるようにする」、いずれの場合にも必要なのは「よい提案ができる」ということだと思います。

提案とは、営業の人が客先で行うプレゼンテーションのことだけではありません。社内でのコピーの取り方の改善、あるいはエクセルでのデータの管理の仕方を改良すること、これらも立派な提案です。よい提案ができるということは、すべての仕事に使える仕事の基本なのです。

結果を出すために必要な提案の「型」

ー仕事の中での「提案」がうまくなる方法は何かあるのでしょうか？

村井　「提案」という視点でみたときの基本となる仕事の進め方を「型」としてまとめた、「GISOV」というものがあります。

簡単に言うと、Goal、Issue、Solution、Operation、our Valueの5つの要素が整合するように、提案内容を考え、承認獲得後も実践しようというものです。この「GISOV」という「型」を身につくと、提案力が高まると思います。

村井庸介著『どんな会社でも結果を出せる！最強の「仕事の型」』 より

ちなみに、この「GISOV」は私のオリジナルアイデアではなくて、最初に勤めたシンクタンク、野村総合研究所の提案書作成に活用されていたフレームワークです。これは資料作成だけでなく、社内外で提案を通す業務プロセスに応用することができます。

先に挙げたような「コピーの取り方」「エクセルでのデータの管理」などの改善や、経理の方が、経費集計の仕方を直そうと社内で発言することなども１つの提案です。だからこそ「提案」という視点から自身のプロセスを修正していくことで、自身のやりたい仕事に取り組めるようになると思います。

振り返りと実践の積み重ねでより大きく

―これから企業を成長させていきたいと考えている経営者や、成長意欲を持ったビジネスパーソンに向けて、メッセージをお願いします。

村井　私自身も、まだまだ挑戦を続ける立場ですので、一緒に成長していければと思います。

昨日の自分よりも、進化があるか、新しい発見があるか、振り返り、実践していくと、さらに実りある人生をつくれると信じています。

さいごに

今回は、経営コンサルタント 村井庸介さんに「どんな会社でも結果を出す方法」ついてうかがいました。

書籍のご紹介
『どんな会社でも結果を出せる！最強の「仕事の型」』

著者の村井さんが、友人や後輩、一部の企業勤めの諸先輩から「なぜ、そんな、知名度ある会社を複数も転職できたのか？」という質問に答えていた内容を体系化しなおして、まとめた本です。本書を読みながら、自身のプロセスを診断、修正していただくと、より自身のやりたい仕事を多くできるようになっていくはずです。提案の型「GISOV」を資料作成だけでなく、社内外で提案を通す業務プロセスに応用する方法についても、事例を踏まえながら解説されています。

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