ブランディングがうまくいかない原因の多くは、目的の曖昧さにあります。
多くの経営層が「自社ブランドを確立することで、顧客も人材も集まって強い組織が作れるのではないか」と様々な課題をひとまとめに考えてしまいがちです。その結果、取り組みが散漫になってしまい、なかなか効果につながらないという状態に陥ってしまいます。
そうならないためにもブランディングの目的を明確に持っておくことはとても重要です。
そこでこの記事では、ブランディングで得られる効果と、効果別の取り組み方をご紹介します。
ブランディングで得られる効果を知ることで、目的を明確にし効率よくブランディングに取り組めるようになるはずです。
目次
・ブランディングとは
・ブランディングに対する誤解
・ブランディングの目的と効果
・集客力を強化するブランディング
・採用力を強化するブランディング
・組織力を強化するブランディング
・まとめ
ブランディングとは
ブランディングとは、「企業・商品の認知度を高め、好感を持ってもらうための取り組み」のことです。
例えば、企業の歴史や商品の品質についてTVCMやWEBサイトを通じて社会に発信していくことは、ブランディング活動の一環になります。
参考:ブランディングとは?意外と知らない正しい意味と3つの効果
ブランディングに対する誤解
ブランディングという言葉はよく「顧客に好感を持ってもらうための取り組み」という意味で使われます。しかし、ブランディングのターゲットは必ずしも顧客に限ったものではありません。顧客以外にも、学生・転職者といった求職者をターゲットにしたブランディングや、社員をターゲットにしたブランディングも存在します。
この3つのブランディングは、それぞれ取り組み方や得られる効果が異なります。次の節「ブランディングの目的と効果」では、得られる効果の種類と、効果別の取り組み方についてご紹介します。
ブランディングの目的と効果
ブランディングとは、「企業・商品への認知度を高め、好感を持ってもらうための取り組み」のこととご紹介しました。
ブランディングの目的というと、この「認知度を高めること」や「好感を持ってもらうこと」などを思い浮かべる方も多いと思います。
しかし、多くの企業が「認知度を高めこと」や「好感を持ってもらうこと」によって実現したい、「本来の目的」を持っているはずです。
その目的は大きく分けて次の3つです。
・集客力の強化
売上の向上、利益の向上、継続的な売上・利益の創出
・採用力の強化
人材とのミスマッチの防止、採用効率の向上、採用への応募数の増加
・組織力の強化
顧客満足度の向上、離職率の低下、一体感の醸成
ブランディングで思うような効果を得られない原因の多くは、この3つの目的を明確に意識できていないことにあります。
冒頭にも書いた通り、多くの経営層が「ブランド力が身につけば、顧客も人材も集まって強い組織が作れるのではないか」と様々な課題をひとまとめに考えてしまうのです。
しかし、ブランディングは求める効果によって取り組み方が大きく異なります。目的を明確にして取り組み方を考えることで、より大きな効果を得られるようになります。
そこでここからは、目的ごとの取り組み方と具体的な効果を詳しく確認していきます。
集客力を強化するブランディング
取り組み方
集客力を強化するためのブランディングは、最も一般的なブランディングで、顧客をターゲットにして取り組みます。商品の強みや、そこに込められた想いを伝えることが主な取り組みとなります。
具体的な効果
集客力を強化することで得られる具体的な効果には、次のようなものがあります。
・売上の向上
・利益の向上
・継続的な売上・利益の創出
商品の強みやそこに込められた想いが顧客に浸透することで、他社と差別化することができ、積極的に自社の商品を選んでもらうことができます。その結果、売上・利益の向上につながります。また、強みや想いに共感してもらうことで、継続して商品を利用してもらい継続的な売上・利益の創出にもつながります。
採用力を強化するブランディング
取り組み方
採用力を強化するためのブランディングは、学生・転職者をターゲットにして取り組みます。商品の強みや、そこに込められた想いに加えて、経営理念や働きがい、働き方などを伝えることが主な取り組みとなります。
具体的な効果
採用力を強化することで得られる具体的な効果には、次のようなものがあります。
・人材とのミスマッチの防止
・採用効率の向上
・採用への応募数の増加
経営理念や働きがい、働き方などをしっかりと発信することで、学生・転職者の方が事前に自分との相性を検討することができます。その結果、採用後のミスマッチを防止し、採用・育成において大きな効率化が見込めます。また、強みや想いを伝え認知度を上げることで、多くの学生・転職者と接点を持てるようになります。
組織力を強化するブランディング
取り組み方
組織力を強化するためのブランディングは、社員をターゲットにして取り組みます。社員に対して経営理念や働きがいを伝えることが主な取り組みとなります。
具体的な効果
組織力を強化することで得られる具体的な効果には、次のようなものがあります。
・顧客満足度の向上
・従業員満足度の向上
・一体感の醸成
経営理念や働きがいが社員ひとりひとりに浸透することで、社員の顧客志向や仕事へのモチベーションを向上させることができます。その結果、サービスの質や社員自身の満足度も上がり、顧客満足度の向上や離職率の低下につながります。また、社員どうしが理念や働きがいを共有することで一体感を生み出し、より強い組織をつくることもできます。
まとめ.ブランディングは目的を意識することが大切
ブランディングは、企業を成長させるうえで非常に効果的な手段です。しかし、その目的は、売り上げも、採用も、組織力も、と散漫なまま取り組んでしまっていることがよくあります。
この記事でご紹介したように、ブランディングは目的が違えば、ターゲットや手法などが大きく異なります。
目的が曖昧なままでは、TVCMや商品サイト、採用サイト、企業パンフレットなど、本来ターゲットの異なるものまであれこれと手を加えてしまって、労力が分散してしまいます。その結果、いつまでたっても思ったような効果が得られないという状態に陥ってしまいます。
このような状態を防ぐためにも、ブランディングに取り組む前にしっかりと自分たちの課題を見つめ直し、ブランディングの目的を明確にするようにしましょう。
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