この記事では、マーケティング戦略の立案に活用される、セグメンテーションのやり方を具体例とともにご紹介します。
目次
1.セグメンテーションとは
2.セグメンテーションの具体例
3.セグメンテーションで気を付けるべきこと
まとめ.マーケティング戦略の立案
セグメンテーションとは
マーケティングにおいてセグメンテーションとは、顧客を性質ごとに分類することを指します。また、分類されたグループひとつひとつをセグメント呼びます。
市場を様々な角度から分類することで、新しい切り口を見つけたり、見落としてしまっていた顧客層に気づくことができます。
セグメンテーションの具体例
では、実際に様々な切り口でセグメンテーションを行ってみましょう。
今回は『筋トレをテーマにした書籍の企画』を例に、どのようなセグメンテーションが効果的なマーケティング戦略につながりそうか、を考えていきます。
年齢によるセグメンテーション
まずは、年齢によるセグメンテーションを考えてみましょう。
年齢によるセグメンテーションも「1才ごとの分類」や、10代、20代…といったような「10才ごとの分類」など、様々なパターンが考えられます。
今回のように「筋トレ本の企画」を考えるのであれば、おそらく、身体的な特徴に着目して分けるのが、効果的だと思われます。
『加齢によるからだの変化|健康のつくりかた|タニタ』の記事では、年齢による体の変化を30歳未満、30~49歳、50歳以上、という3つのセグメントに分類して紹介しています。
筋トレ本の企画の場合も、身体の特徴に注目するのであればこれくらいの幅での分類がちょうどいいかもしれません。
筋トレ歴によるセグメンテーション
では、筋トレ歴によるセグメンテーションはどうでしょうか。
こちらも1年ごとや10年ごとという分け方はあまり適切ではないと思われます。
この場合も、
- これから始めようと考えている人
- 始めたばかりの人
- 初めてしばらくたっている人
- 長年筋トレをやっている人
くらいの幅を持たせたほうが、セグメントが細かくなりすぎなくてよいかと思われます。
- 初心者
- 中級者
- 上級者
などと分けると書籍の企画っぽい雰囲気になりそうです。
鍛えたい部位によるセグメンテーション
では、最後に筋トレならではのセグメンテーション、鍛えたい部位によるセグメントを考えてみましょう。
筋肉は細かく分類すると、600以上の種類があると言われています。
大きく分類すれば、骨格筋、平滑筋、心筋のたった3つに分類することもできます。
しかし、筋トレに関する本の企画であることを考えると、脚・胸・背中など、身体のパーツで分類したほうが筋トレをしている人にも分かりやすいのではないかと思われます。
セグメンテーションで気を付けるべきこと
『筋トレをテーマにした書籍の企画』を例に、市場のセグメンテーションを行いました。
セグメンテーションを行うときには、具体例でも触れたように「セグメントが狭くなりすぎないか」など、適切な分類になっているかを確認しながら進めることが必要です。セグメンテーションが適切かどうかは、以下のような基準で判断していきましょう。
- 自社の経営戦略において優先順位は高いか
- 収益を見込める規模になっているか
- 商品を届けることができるか
- 効果を測定できるか
まとめ.マーケティング戦略の立案
この記事では、セグメンテーションのやり方を具体例をもとにご紹介しました。
しかし、市場を分類しただけでは、まだまだマーケティング戦略の立案にはつながりません。
セグメンテーションを行ったら、「どのセグメントをターゲットにするのか」そして「ターゲットに対してどのように売り出していくのか」を考えていかなければいけません。
たとえば、ジムに通っている人にアンケートをとって、鍛えたい部位「脚・胸・背中・…」の中で、最もニーズがあるのは「胸」だということが分かったとします。
その場合、胸筋を鍛えたい人をターゲットにして、『ベンチプレス100kgまで到達する方法』という企画を考えることができます。
さらに、「胸の筋肉を鍛えたい」というターゲットに対して「短期間で実現できる」という強みを打ち出していくとしたら、『ベンチプレス100kgまで、たった3ヶ月で到達する方法』などの企画が考えられます。
このように、市場をセグメントに分け、ターゲットを絞り、自社のポジションを明確にすることで、効果的なマーケティング戦略を立案していきましょう。