顧客対応の改善や商品の品質向上など、顧客満足度を向上させる方法には様々なものがあります。
しかし、「社員に顧客対応の指導をしても、しばらくするともとの状態に戻ってしまった」「商品を再開発してみても、なかなか顧客のニーズに沿ったものにならない」など、どれも根本的な解決にはつながらないと感じている経営者の方は多いのではないでしょうか?
その原因は、社員ひとりひとりの意識にあります。
社員ひとりひとりが高いモチベーションと顧客目線を持ち、社内が一体となって仕事に取り組むことができれば、おのずと顧客満足につながる商品の提供ができるようになります。
そこでこの記事では、顧客満足度の明確な意味を確認したうえで、顧客満足につながる意識づけの方法をご紹介します。
この記事を読み終えた時には、顧客満足度を向上させるためにあなたがやるべきことが明確になっているはずです。
目次
・顧客満足度とは
・顧客満足度を向上させる方法
・顧客満足度の向上に経営理念の浸透が必要な3つの理由
・社員のモチベーションが上がる
・会社に一体感が生まれる
・社員に顧客目線が生まれる
・人の心を動かす経営理念をつくる
顧客満足度とは
お客様が商品を購入・利用したときに感じる満足の度合いのことです。英語では、customer satisfaction と呼ばれ、CSと略されます。
高い顧客満足度を獲得している商品は、お客様から継続して利用してもらったり、口コミでさらにたくさんの人に広まったりすることで、売上の維持・拡大をもたらします。
顧客満足度を向上させる方法
顧客満足度を向上させる取り組みには、以下のようなものが考えられます。
- 顧客対応の改善のための研修・指導
- 顧客対応に時間をさけるようにするための顧客管理方法の見直し
- 現状を知るための顧客満足度調査
- 商品の品質を向上させるための商品開発
しかし、冒頭でもご紹介したように、いずれの取り組みも一過性で終わってしまうものが多く、根本的な解決にはなかなかつながりません。
その原因は、社員ひとりひとりの意識にあります。
そもそも社員のモチベーションが低かったり、顧客目線が欠如していては、部分的な改善を行っても、継続的な顧客満足を獲得するのは難しいはずです。
そこで重要になるのが、経営理念の浸透です。
顧客満足度の向上に経営理念の浸透が必要な3つの理由
社員ひとりひとりに対して顧客満足につながる意識づけを行うためには、社内にしっかりと経営理念を浸透させることが重要です。なぜなら、経営理念を浸透させることは次のような効果をもたらすからです。
- 経営理念が浸透することで、仕事へのモチベーションが上がる。
- 経営理念が浸透することで、社員に顧客目線が身につく。
- 経営理念が浸透することで、社内に一体感が生まれる。
ひとつひとつを順に確認していきましょう。
社員の仕事へのモチベーションが上がる
企業はそれぞれ、企業が果たす社会的意義を反映した経営理念を持っています。その社会的意義を社員ひとりひとりがしっかりと理解することで、「自分たちが何のために働いているのか」「自分たちの仕事がどのような価値を生み出しているのか」を意識し、高いモチベーションで働くことができるようになります。
社員に顧客目線が身につく
「自分たちの仕事がどのような価値を生み出しているのか」を理解することは、よりよい価値を提供しようという意識づけにもつながります。そうすることで、社員ひとりひとりが顧客目線を持って働き、顧客満足につながる顧客対応や商品開発が可能になります。
社内に一体感が生まれる
経営理念の浸透は、社員たちの意識の方向性を一致させる効果もあります。社員が経営理念を共有することで、異なる部署どうしのコミュニケーションも活性化し、会社全体に一体感が生まれます。その結果、会社全体を上げて質の高い商品を提供できるようになります。
人の心を動かす経営理念をつくる
経営理念の浸透に取り組むときに気を付けるべきことがあります。それは、経営理念そのものがしっかりと企業の想いを反映したものになってるかどうかということです。また、企業が果たす社会的意義を反映していて、社員の共感を呼ぶような経営理念になっていなければ、社員ひとりひとりに浸透させるのは難しくなります。
以下の記事では、建前だけではない、人の心を動かす経営理念の作り方をご紹介しています。経営理念の浸透によって、顧客満足度の向上を目指す方は、是非一度、目を通してみてください。
『経営理念の作り方。たった5つの手順で明確にする「志」』
まとめ
経営理念が浸透すると、社員ひとりひとりのモチベーションが向上し、顧客目線も養われます。また、社内に一体感が生まれ、質の高い商品を提供できる状態も作ることができます。
人の心を動かす経営理念をしっかりと社内に浸透させることで、社員ひとりひとりが顧客満足を意識し、高いモチベーションで働くことができるようになるはずです。