著者インタビュー「経営者に読んで欲しい一冊」では、経営者の方におすすめしたいビジネス書を、著者の方へのインタビューを通してご紹介します。

今回は、株式会社ワコルダーの代表であり書籍『どこの会社でも通用する、ポータブル・スキルを身につけろ!』の著者でもある 吉井亮介さんへのインタビューをお届けします。

この記事では、書籍の内容や吉井さんの経験をもとに「ビジネスで結果を出すために必要なこと」についてお話をうかがいました。

吉井亮介

株式会社ワコルダー 代表取締役
2007年 コンサルティング会社 ワコルダー 設立。著書に『ノウハウを学んでいるのに、なぜ儲からないのか?』(クロスメディア・パブリッシング) 『場づくりリーダーシップ』(PHP出版)などがある。

できる人は「自分のやり方」を持っている

― この本はどのような人向けに書かれた本ですか?

時間をうまく活用して、自己研鑽したい、レベルアップしていきたいと考えているビジネスパーソンに向けて書いた本です。

― 具体的にはどのようなことが書かれていますか?

ビジネスの「基礎力」を高めるためのポイントを解説しています。「発想力」「文章・コピー力」「自分ブランド力」など11の観点から、「基礎力」を高める方法を解説しています。本の中では、この基礎力のことを「ポータブル・スキル」と呼んでいます。

どんな環境でも結果を出すために必要なのは「基礎力」

― ビジネスにおいて基礎力が大切だと考えるようになったきっかけは何ですか?

きっかけは、自分自身の転職です。僕は独立する前、一度、転職を経験しています。似た業界への転職だったのですが、会社が違うとこうも勝手が違うものかと思ったのを覚えています。そのときに思ったのは「どれだけ会社のやり方に違和感を感じても、まずはこの会社のやり方を受け入れよう」ということでした。このとき役立ったのは、何か特別な技術ではなくて「基礎的な力」でした。

転職前の会社で活躍していた人が、転職後に思うように力を発揮できないのは、「会社の文化と合わないから」という理由が大きいと思います。ビジネスの基礎力を身につけておけば、会社の文化に合わせながら結果を出すことができます。環境が変わっても結果を出すためには、「基礎力」が欠かせないのです。これは、独立してフリーランスとして働く場合や、起業して会社を立ち上げる場合にも共通することだと思います。

『どこの会社でも通用する、ポータブル・スキルを身につけろ! 』では、ビジネスで結果を出すために高めたほうがいいスキルを整理して解説しています。

「自分のやり方」を見つけ出す

―「基礎力」を身につけるポイントはなんでしょうか?

まずはどういうスキルが役立つのかを知り、普段から意識することが大切だと思います。

ただし、「本に書いてあることをそのままやればいい」ということではありません。『どこの会社でも通用する、ポータブル・スキルを身につけろ! 』を読んでくださる方に僕が提案したいのは、本に書いてあることをヒントに自分なりの工夫をしていくことです。

僕は、仕事ができる人というのは「自分のやり方を作ってきた人」だと考えています。僕がこの本を書いていたときには、周囲にいるビジネスパーソンにインタビューをして、少しでも多くの人のケースに当てはまるようにと考えました。しかし、あなた自身の工夫を取り入れることで、よりあなたにあった「自分のやり方」を作り上げることができるはずです。

仕事は自己表現です。あなたの考え、あなたのやり方を見つけようとすることが、基礎的な力の向上につながっていくはずです。

― 最後に、企業を成長させていきたいと考えている経営者や、成長意欲を持ったビジネスパーソンに向けてメッセージをお願いします。

成長したいという「意欲」を形にするために必要なのは、自分のやり方を見つけることです。それは目の前の仕事の中で、実践していくことで形になっていきます。

現在僕は、コンサルタントとして大手企業も小さな会社もサポートしています。多くの先輩コンサルタントのやり方を見聞きする機会があって、それを真似してきましたが、だんだんとそれを離れ、自分のやり方を発見することができました。

自分のやり方を見つけた時に「ああ、一人前になった」と思いましたし、よりよいやり方を探して、今も新たな工夫を模索しています。

目の前の仕事に取り組む中で、もっといいやり方を見つけようと思考錯誤、工夫すること。これが成長意欲を形にするための鍵です。

さいごに

今回は、『どこの会社でも通用する、ポータブル・スキルを身につけろ!』の著者 吉井亮介さんに「ビジネスで結果を出すために必要なこと」ついてうかがいました。

この記事のポイント
  • 「転職」「独立」「起業」、どんな環境でも結果を出すために必要なのは「基礎力」
  • ノウハウを真似ながら自分なりの工夫を加えていくことで、「自分のやり方」が見つかる
  • 成長したいという「意欲」は、「自分のやり方」を日々の仕事の中で実践していくことで形になる

書籍のご紹介
『どこの会社でも通用する、ポータブル・スキルを身につけろ! 』

どこの会社でも通用する、ポータブル・スキルを身につけろ!

AMAZONで見る

『どこの会社でも通用する、ポータブル・スキルを身につけろ! 』では、ビジネスに欠かせない「ポータブル・スキル」の身につけ方を「勉強力」「行動力」「自己投資力」「時間投資力」「やる気キープ力」「気配り力」「発想力」「文章・コピー力」「問題解決力」「自分ブランド力」「成長力」という11のポイントから分かりやすく解説しています。

マネジメントクラブをご覧の方限定で『どこの会社でも通用する、ポータブル・スキルを身につけろ! 』の中から「発想力」の身につけ方を公開しています!ぜひチェックしてみてください!
発想力の身につけ方 ー アイデアを生み出すポイントは「緊張とリラックス」