この記事では、商談うまく進めるために必要な「お客様のネックを探し出す方法」をご紹介します。経営コンサルタントの高橋宗照さんが著書『「検討します」と言われても売れる商談のしかけ』で解説している内容をもとに編集しています。

交渉の初期段階でお客様のネックとなる障害を把握できれば、商談を円滑に進めることができるはずです。

高橋宗照

(株)タカハシ&パートナーズ 代表取締役。「Human & Intelligence(ヒューマンスキルと知性との融合)」を標榜し、主にコンサルティング事業、セミナー事業などをパートナーと共に行っている。

お客側からネックを話してくれることはほとんどない

どのような交渉や商談においても、ネックとなる障害のひとつやふたつはあるものです。セールスパーソンなら当然その障害を無視して突っ走っても、決していい結果にならないことぐらいわかっているはずですよね。

しかも、お客側から「あなたのとこから提案してもらった○○だけど、うちにとって××の部分がネックなんだよねぇ・・・」などと言ってくれることはほとんどありません。

商談では「検討します」と言わせないことがポイント

交渉初期の段階では、たいていのお客は「ふむふむ」と聞いているだけです。場合によっては微笑みながらこちらの話を聞いてくれるから「おぉ~これはうまくきそう!」と、つい錯覚してしまいます。

そして、ゆるい感覚でそのまま進んでしまい、最終のクロージングの段階でお客からあっさりと「検討しておきます」と言われてしまうのです。

商談においては、「検討します」と言われた後に巻き返すよりも、「検討します」と言わせないことのほうがハードルは低いです。ですから、まず意識すべきことは商談のさまざまな局面で「検討します」と言わせないようにするしかけを講じることが大切です。

POINT
・ネックを無視して突っ走っても、いい結果にはならない。
・ネックとなることを、お客側から話してくれることはまずない。
・「検討します」と言われた後に巻き返すよりも、「検討します」と言わせないことのほうがハードルは低い。

お客のネックをあぶり出す

ここでは、交渉初期段階にやっておくべき「ネックのあぶり出し」について見てみましょう。

そもそもネックはどんな交渉であっても存在します。

そして、なるべく初期段階で潰す、もしくは解決しておくべきものです。

しかし、お客からわざわざ言ってくれないことがほとんどです。では、どうしたらよいのでしょうか?ちょっとだけロジカルに考えて整理してみましょう。

なぜ、お客はそもそもあなたが売りたい商品やサービスに興味を持つのでしょうか?これはどのような購買行動にも共通していることですが、お客自身が現状感じている問題や課題を商品やサービスを通じて解決しようとするからです。

セールスパーソンが把握しておくべき3つのポイント

だから、まずセールスパーソンはお客について、次の3つのことを把握しなければなりません。

  1. 現状(現状の不満点、改善点など)
  2. 未来(何もしないと将来どのような不都合なことが起こりそうか?)
  3. 目標(ゴール、得たいパフォーマンス、利益、メリットなど)

「おたくにこんな商品ない?」とお客に聞かれて「はいはい、ありますよ」では、これらは見えてこないし、このような営業をしている人は、往々にして最後の局面で嫌な思いをしがちなものです。

お客の「現状」を把握する

①現状を確認するためにできる簡単な質問は「なぜ?」「どうして?」です。

個人の購買であれば「ただ何となく」と言われるケースもありますが、企業の意思決定の過程では「何となく」はありえません。必ず理由があります。

「なぜ?」「どうして?」という、たったこれだけの質問をするだけでお客から現状の不満点や改善点が出てきやすくなります。

よく「何かありますか?」と聞いてしまうセールスパーソンが多いのですが、これでは的確な答えは返ってきません。

「現状でのご不満な点は何ですか?」「現状がどのように改善できたら良いと思われますか?」という質問をすることで、かなり多くの現状把握ができます。

お客の「未来」を把握する

②未来、③目標については①現状のことを聞き出すことで多くのことは予想できますし、①現状のことを話してくれるようになったお客は、だいたい②未来、③目標についても自ら語ってくれることが多いです。

お客の「目標」を把握する

ただ、③目標について聞くときは、目標の考え方を次のように分けるべきです。

  • Must目標(ミニマムゴール)= 最低限達成したい目標
  • Want目標(マックスゴール)= 達成できたらよりGoodな目標

もちろん人は誰でもWant目標が得られればいいと考えるものですが、セールスパーソンとしては、お客のWant目標に加えて、Must目標も把握しておくことが大切です。

なぜなら、それによって今後の提案やアプローチはまったく変わってくるからです。まず、交渉に臨んだ初期段階に最低限ここまでは把握しておきましょう。

セールスパーソンが把握しておくべき3つのポイント
現状
「なぜ?」「どうして?」と質問して引き出す。
未来
現状から予想する。
目標
Must目標・Want目標に分けて聞く。

まとめ

この記事では、高橋宗照さんの著書より「お客様のネックを探し出す方法」を紹介しました。

お客様が自らネックを話してくれることはほとんどはありません。「現状」「未来」「目標」の把握を意識しながら、お客様にとってのネックを引き出すことで、商談を円滑に進めていきましょう。

書籍『「検討します」と言われても売れる商談のしかけ』では、今回ご紹介した内容の他にも、交渉を行ううえで注意するべき点や、セールスパーソンに必要な考え方などを紹介しています。

商談がなかなかうまくいかない営業の方や、会社の売上げについて悩んでいる経営者の方は是非チェックしてみてください。

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