この記事では、「事業計画を実行するうえで大切なこと」を解説します。

ベルシステム24の元社長である園山征夫さんの著書『勝ち続ける会社の「事業計画」のつくり方』で解説している内容をもとに編集しています。
【著者】園山征夫 ベルシステム24元代表取締役社長。

社長のイニシアティブで一気に進む

環境の変化への適応を考慮したグランドデザイン(基礎設計)の実現のため、社内の議論を経て、最終的に社長の裁量で決定した戦略手段とルートで一気に突き進みます。

その過程で戦略の間違いがわかったら、すぐ修正行動を起こす俊敏性が求められます。このスピード感をもって社長が会社を動かさなければ会社は生き残れません。決定も修正も、あくまで社長がイニシアティブをもってやらなければなりません。

会社は生きもの。日々活動して、ある方向に走っています。自社の目標数字を決めた年限内に到達するため、社員を束ねて特定の方向に引っ張っていくのが社長の仕事です。

それが最終的には全社員の利益のために行う「社長職という仕事」だからです。

設立してしばらくは、きれいごとなど言っておれない。グランドデザインの実現のために社長自ら実績をつくらなければなりません。そのため強力なリーダーシップで会社を思い通りに動かします。

変化の激しい環境下で競争して勝つためには、スピーディな決断とアクションが不可欠です。決めたことを行動に移して社長が思い通り動かす。社長にはこの度量が必要です。

急成長を実現する「中期的経営プラン」

思いや志をグランドデザインに描いて大きく前進する。しかし、それだけでは思いや志が実現しません。普通の経営者は途中で腰折れ状態になると、上手い言い訳を考えることに頭を使い始めます。

目標を実現するには、思いや志や経営哲学を基本的な「中期的経営プラン」に表わし、心に焼き付ける、これが必要です。

「背水の陣を敷く」姿勢を貫く。思いや志を書類に書き留め、特に、事業をいつまでにどの程度の規模でどう成長させるかの基本プランを社員全員に明示して、「公約」を掲げ、自ら退路を断つ姿勢をとります。

仮に事業計画が年先を見据えたものだとすると、「中期的経営プラン」は年先の戦略を「計画し描く」ことです。事業計画書を策定する段階では、年先など不明なことだらけ、実に不安です。しかし、今後の「潮流」を最大限洞察した上で、「中期的経営プラン」通り計画を実行したら、「こう成長するはずだとして、その姿を描く」こと、これで社長自らの不安を取り除く。具体的な数字を見ると、「この数字をやるぞ!」と、不安が意気込みに変わり、急成長を実現できるイメージが湧いてきます。このイメージを社長や社員の頭の中に焼き付けるのが重要です。ここに「中期的経営プラン」の大枠を例示します。

構成 主な内容
1.ヴィジョン 世界に類を見ない特色ある会社づくりを通じて、××分野でNo.1になる
2.シナリオ フェーズ1:会社再建、経営の骨格整備、ビジネスモデル構築期
フェーズ2:ビジネスモデルの深化、事業拡大期
フェーズ3:収益構造見直し、次の飛躍期(5年後)
3.事業で目指すこと ××領域でNo.1になる
業界に新しいビジネスモデルを構築
自由闊達に働ける環境、企業風土づくり
4.基本方針 1.変化への対応と新しいことへのチャレンジ
2.顧客第一主義
3.現場主導のマネジメント
4.人材の育成に投資
5.戦略骨子 1.クオリティーで差異化を図り、闘いで勝つ
2.付加価値を付け、値付けを高くする
3.工場やセンター内部のシステム化を図る
6.利益・売上目標 1.フェーズ1で累損一掃
2.フェーズ2で売上×××億円、利益率×%
3.フェーズ3で売上××××億円、利益率××%
・限界利益率:××%
・労働分配率:××%以上(5年後)を目標とする
7.設備やシステムなど 1.生産現場に最新鋭のシステム導入
2.新規事業への投資
3.業務のシステム化
4.多様な契約スタイルの雇用を実現し3万人雇用(5年後)
8.資金の調達 5年後の総投資額××億円
調達方法増資××億円借入金×億円
自己資本比率××%

さいごに

この記事では、「事業計画を実行するうえで大切なこと」について解説しました。

以下のページでは、企業経営において必要不可欠な事業計画書作成における、「3つの構成と10の骨子」について記載したチェックシートを公開しています。

ダウンロードする(無料)

書籍のご紹介

記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください。

勝ち続ける会社の
「事業計画」のつくり方


勝ち続ける会社の「事業計画」のつくり方

AMAZONで見る