この記事では、「企業の残念なホームページを見直すときのポイント」について、中野由仁さんの書籍『会社と仕事を変えるデザインのしかけ』よりご紹介します。
【書籍】『会社と仕事を変えるデザインのしかけ』
【著者】中野由仁 アドアチーブ株式会社代表
メールソフトを勝手に立ち上げてしまう
お問い合わせというボタンをクリックしたときに、メールソフトが立ち上がってくるサイトは残念です。一般的には、お問い合わせというボタンをクリックした場合は、お問い合わせフォームのページへ飛ばなければなりません。それなのに、メールソフトが立ち上がってしまうのは、印象が悪くなってしまいます。
利便性を考えてみても、メールよりもフォームの方が便利です。フォームはプログラムを使用して作らなければなりませんが、その一手間を惜しむと、チープなサイトという印象が出てしまいます。
高級なコース料理にたとえるなら、1つだけ冷凍食品が混ざっている感じです。せっかくいいサービスを提供していても、悪いイメージを植えつけてしまいます。
独自ドメインを取得していない
プロバイダから与えられたサーバーを間借りしている場合、そのサイトのURLは、非常に長ったらしくなることがあります。さらに、メールアドレスもプロバイダから与えられたメールアドレスを使っている場合も残念です。たとえば、同僚が使っているボールペンやメモ帳が、粗品でもらったことが一目でわかるようなもので固められているとしたら、少し引いてしまうと思います。その印象は、とてもケチ臭い印象を出してしまうのです。
これでは、せっかくホームページを作っても、名刺にも長ったらしいURLや、プロバイダから支給されたメールアドレスを使わなければなりません。
いくら無料で提供されているサービスがあるからと言って、独自ドメインを取得しないのは危険すぎますので、必ず取得したほうがいいでしょう。
長期間更新されていない
インターネットがこれほど普及した現在、ビジネスでは、かなりの割合でホームページがその会社の評価の対象となるため、サイトが数年間更新されていないのは、相当リスクが高いと言えます。
そこでおすすめするのが、CMSの活用です。CMSというのは、コンテンツマネジメントシステム(Content Management System)の略で、技術的な知識がなくても、ホームページの更新ができるシステムです。
有名なCMSには、Movable Type(ムーバブル・タイプ)とWordPress(ワードプレス)があります。
CMSを利用してホームページを作る方法ですが、一から自分で作るとなると少し知識が必要になりますので、得意ではない方は初回のサイト構築時だけ、外部の業者さんにホームページ作成を依頼してください。その後の更新や運営を自分たちで行うという方法が理想的です。
はじめにしっかりと打ち合わせをして、今後、自分たちが更新するページを更新しやすく作成してもらうと、運営がやりやすくなります。
実際にCMSを使えば、特別な技術を必要としないため、会社で複数の人がホームページの更新に携わることができたり、いちいち更新を外注先に発注をすることなく、社内で済ますことができるため、社外への情報発信のスピードが格段に上がり、ビジネスチャンスが広がります。
さいごに
記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください。
会社と仕事を変える
デザインのしかけ