この記事では、「儲かる企業ホームページに欠かせないコンテンツについて、中野由仁さんの書籍『会社と仕事を変えるデザインのしかけ』よりご紹介します。

【書籍】『会社と仕事を変えるデザインのしかけ
【著者】中野由仁
 アドアチーブ株式会社代表

しっかりと自己開示した運営者紹介なら、お客様に選ばれる

たとえば、あなたが映画俳優のオーディションに応募するためにプロフィールを書いて提出する場合、きっと精一杯の自分をそこに表現すると思います。書類選考に、顔写真を付けなかったり、手抜きのプロフィールで、合格できるとは思わないですよね。

実は、ホームページもオーディションとまったく同じなんです。私はこんな人です、私たちの会社はこんな会社ですと、しっかり自己開示して、お客様に選んでいただかなければなりません。しかし、意外と多いのが、顔写真なんて恥ずかしくて出すことができないと言う方です。

もし、お客様に選んでいただかなくてもいいのであれば構わないのですが、そうでないなら、とんでもないことです。どこの誰かわからないのに、自分たちの商品を買ってくれとは虫がよすぎるのです。

では、どんな紹介をすればいいのでしょうか。自分を紹介するときには3つのポイント、「自分史」「メリット」「実績」を盛り込むことです。

「自分史」は、生まれてから現在に至るまでの事を事細かく説明するのです。長くても構いません。人となりが伝われば、信頼度は極端に上がります。次に「メリット」とは、たとえば「あなたの会社の売上を3ヶ月で2倍にします!」のような、相手に与えることができる利益です。最後に、実績は「〇〇大会優勝」などの手柄です。

この3つをしっかりとホームページ上に載せておけば効果が絶大ですので、ぜひ、試してみてください。

複数の連絡方法を掲載すれば、お問い合わせが増える

インターネット上には、大きく分けて2種類の人がいます。電話が好きな人と、電話が嫌いな人です。

まず、前者の人に対応するために、電話番号を掲載しましょう。メールやフォームに入力するよりも電話をした方が早いという考えで、せっかちな人が多いのが特徴です。どこに電話番号が掲載されているかわかりにくい場合は、すぐに他のサイトへ飛んで行ってしまうため、わかりやすい位置に大きく掲載するだけで、この層からの問い合わせを獲得することができます。また、フリーダイヤルを掲載すると、通話料がかからないため、お問い合わせが増えるだけでなく、信頼度も向上します。

次に、電話が嫌いな人向けについてです。最近はインターネット上でのコミュニケーション手段が増えており、それに合わせて複数の連絡方法を掲載してあげるとよいでしょう。主要なものは、メール、フォーム、Twitter、Facebook です。それぞれホームページとの連動も難しくありませんので、ぜひチャレンジしてみてください。

何のサイトか一目でわかれば、お客さんが逃げない

信じられない方も多いかもしれませんが、意外に多いのが、何のホームページかわからないホームページです。ユーザビリティの3秒ルールと言われることもあるほどで、ホームページにアクセスしてきた人が、3秒でそのサイトを判断し、興味のない場合は、サイトを離れていくと言われています。

せっかくホームページにきてくれた見込み客を逃さないためにも、ヘッダー部分では、しっかりビジュアルやコピーで、何のサイトなのかを見せる必要があります。

お客様の未来を見せてあげれば、購入してくれる

ビジネスの基本は、お客様の悩みを解決したり願いを叶えてあげたりするところにあります。たとえば、結婚相談所であれば、結婚したいという悩みを解決してあげるビジネスです。英会話スクールであれば、英語を話せるようになりたいという願いを叶えてあげるというビジネスです。このような場合、ホームページにはお客様の将来を掲載するといいでしょう。結婚式の写真や、日本人が外国人と話している写真などです。

次の図は、ダイエット食品のホームページのイメージです。左の図は、ダイエット食品そのものを材料にしてデザインがされたサイトです。右の図は、お客様がダイエットに成功した後のイメージを材料にしてデザインしたサイトです。いかがでしょうか? 下のサイトの方が購買意欲をそそられませんか? このように、お客様の未来を見せてあげることが、とても効果的です。

お客様の未来を見せてあげれば、購入してくれる

お客様の声があれば、安心感が上がる

お客様の声も写真付きでどんどん掲載していきましょう。なぜ、あなたの商品を選んだのか、あなたの商品の良さは何なのかを、語ってもらいましょう。自分でPRすることと違い、お客様の声には客観性があります。お客様の声と一緒に、写真が入ればさらに信頼度が上がります。できるだけたくさんのお客様の声を獲得できれば、こんなにたくさんのお客様がいるのだったら安心だと、さらに信頼度が上がり、購買率が上がります。

お客様の声に、協力していただくためにも仕掛けが必要です。たとえば、商品を購入してくださるタイミングで、ご協力頂ける場合は10%値引きをさせていただきますとか、プレゼントをお付けいたしますなど、お客様にもメリットがあるように交渉するようにしましょう。

また、写真を撮影させていただく場合は、いきなり撮影するのではなく、最後に撮影することがおすすめです。世間話など会話をした後に撮影すれば、お客様の緊張もほぐれ、自然な状態の写真が撮影できます。順番を変えるだけで、まったく違った写真になりますので、ぜひ写真を撮影するときは、取り入れて見てください。

偉い人に推薦してもらうと、信頼される

あの人が推薦するなら間違いない、という効果です。具体的には、芸能人や、大企業の社長、大学教授、著者などからの推薦があると望ましいです。

しかし、そんなことはわかっているけど、どうやってそんな偉い人から推薦の言葉をもらうんだよと感じるかと思います。実際に簡単なことではないのも事実です。だからこそ、信頼を勝ち取る効果は高いです。

私の場合は、著名な方が行うセミナーに頻繁に参加して、徐々に人間関係を構築するようにしています。そして、いざというときに、駄目元で思い切って依頼してみます。すると案外あっさり引き受けてもらえますで、とにかく行動に移してみることが大切です。

資料請求は、お客様との距離を一気に縮めることができる

これも昔からある手法ですが、インターネット主流時代にこそ効果的な手法です。ついついインターネットですべてを解決してしまいがちですが、あえて資料請求ページを設けて、実際に資料を送るのです。

なぜ資料請求が効果的かというと、2つの理由があります。1つ目は、いきなり購入してくださいというのは、難しいので、少しずつ近づいていくイメージです。たとえば、いいなと思う人に、いきなり結婚してくださいでは、まず結婚することは無理ですが、今度一緒に食事でもどうですか? ならどうでしょうか。少しずつ仲良くなって結婚する可能性も高くなります。

2つ目の理由は、人間感の演出といったらいいのでしょうか、生きている感を伝えて、お客様との距離を縮めるのです。ネット上からPDFでダウンロードしてもらう資料では出せない触覚に訴えるのです。実際に資料を手にとってもらうという感覚を持ってもらうことで、サイトを運営している人の存在をリアルに感じてもらうのです。

さいごに

記事の内容をさらに知りたい方はこちらの本をお読みください。

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