『衝動買いしてもらう21の法則』(齋藤孝太 著)は、店舗ビジネスに特化したコンサルティングを行う株式会社SIS代表の齋藤孝太氏が、お金をかけずに、店内でお客さんの心を動かし、売上アップを実現する「衝動買いマーケティング」について解説した本です。
今回は、『衝動買いしてもらう21の法則』の魅力について、書籍の「はじめに」よりご紹介します。
衝動買いを促すマーケティング
「お金をかけずにお客様の心を動かし、売上アップを実現する方法」それが「衝動買いを促すマーケティング=衝動買いマーケティング」です。
今、様々なお店・企業で熱心に行われています。特徴的な商品を揃え、心に響く接客、キャッチーなコピーのPOPづくり、お客様が興味を持つイベント等です。例えば、
- 衝動的な来店を促す看板を店前で展開しているモスバーガー
- 懐かしさとエコを組み合わせた商品で、衝動買いを促すダイエー
- 日替わりのビックリ価格で、衝動買いを促す東武ストア
- 実感・体感トークで、家具の衝動買いを促すアイリスオーヤマ
- 同年代のスタッフによる共有コミュニケーションで、衝動買いをうながす呉服店
- 演歌イベントで、衝動的な来店を促す地方百貨店
- 新生活セットで、家電のまとめ衝動買いを促すビックカメラ
また、お客様の側から考えても、豊かな時代をむかえ、「絶対にこの商品が欲しい」というモノ発想のショッピングから、「ショッピング自体を楽しむ」コト発想のショッピングが増える中、「衝動買い」は、よりいっそう増えていくでしょう。
これまでの衝動買い系の本
このように重要な「衝動買い」ですが、今まで衝動買いをテーマにした本は、お店の店長・スタッフからすると、あまり参考にならない場合が多かったと思います。
その理由は、お客様のお買い物心理・行動にのみ焦点が当たった本が多く、実際のお店でどのようにアクションすれば良いのかについて、触れられていなかったからです。また、マーケティングの専門雑誌においても、ドンキホーテやヴィレッジバンガードが数多く紹介され、「バラエティショップの売場づくり」に視点が偏っているのです。
これまでの衝動買い本との違い
この本には、大きく3つの特徴があります。
❶ お客様のお買い物心理・行動の視点だけではなく、店長・スタッフが衝動買いマーケティングを実際のお店でどのようにアクションしたら良いのか、わかりやすく述べた本です。
❷ 「売場づくり」だけではなく、「来店」「商品・品揃え」「接客」「価格」「イベント」といった、お店の店長・スタッフが日頃行っている仕事の視点でまとめた本です。
❸ 各店、店長、スタッフが、衝動買いマーケティングを実践するにあたって欠かせない教育・研修についても述べた本です。
この本が提供する未来像
「お客様がお店に来店し、退店するまでのあらゆる場面で、衝動買いを促すマーケティングがお店レベルで実践され、多くの来店客が衝動買いをする。それにより、新規のお客様が次々と生まれ、売上アップが実現する。そして、成果の出た衝動買いマーケティングの成功事例を集めて整理し、ノウハウを蓄積する。そのノウハウを使って、他のスタッフ・他のお店が、次々と精度の高い衝動買いマーケティングが行なわれる」
このような、未来像を読者の皆さんのお店・企業で実現していただきたいと思っています。
お店の店長・スタッフはもちろん、お店の売上アップを支援する、ストアマネージャー、店舗を統括する本部スタッフ、会社全体で衝動買いを促進したい経営者の方々に是非、読んでいただきたい本です。さらに、衝動買いマーケティングを実践したい小売業をサポートするメーカー企業の営業マン、卸会社の営業マン、衝動買いを促す商品を開発したいメーカーの商品開発担当者の方々にも読んでいただきたいと思い、その内容についても本文に書かせていただきました。
衝動買いしてもらう21の法則
齋藤孝太
株式会社 SIS(ストラテジックインテリジェントシステム)代表(https://sisys.jp/)
カスタマーリレーショナルマーケター。店舗ビジネス(小売業・サービス業・SC等)において顧客との関係を深め、継続的な売上拡大を目指す企業を対象に、顧客育成/CRMの「販売現場の教育・研修・セミナー」を通じた人材育成を行っている。
【参考】齋藤孝太.衝動買いしてもらう21の法則