現在、多くの企業がネットマーケティングに取り組んでいます。しかし、小さい会社がネットマーケティングに取り組むのは、実はあまりおすすめできません。
そこでこの記事では、島倉大輔さんが著書『大手とケンカしても負けない、 経営逆転のヒントあります。』で解説している「小さい会社が、ネットですぐに集客できない理由」をご紹介します。
島倉大輔
株式会社マーキュリーコンサルティング 代表取締役、経営コンサルタント。 中小・ベンチャー企業の経営者を対象に、「会社の発展」と「人生の成功」を実現するための支援を行なっている熱血硬派の経営コンサルタント。過去に支援してきた会社は全国延べ1,000社以上。あらゆる業界で勝ち組企業を生み出している。
中小企業が、ネットですぐに集客できない理由
SEO対策やリスティング広告は、かなりの投資が必要
ホームページで集客、営業するというネットマーケティングが今や常識となりました。
ネット技術の発展やサービスの向上によって誰でも簡単にホームページを持つことができるようになったので、あなたの会社もホームページを持っているでしょう。しかし、ホームページで本当に集客することができているでしょうか。
ネットが普及し始めた初期のころであれば、ホームページを持つだけで集客することができたのですが、月に億単位で新しいホームページが増えている現在では、ホームページを持つだけでは集客することができなくなりました。
そこで、必要になるのがSEO対策やリスティング広告です。ホームページをより多くの人に見てもらうには、SEO対策をしてヤフーやグーグルなどの検索サイトで検索結果の上位表示を狙うか、リスティング広告で検索結果画面に広告を出すしか方法がありません。
しかし、当然、他の会社も同じことを考えるので、SEO対策やリスティング広告でも激しい競争が繰り広げられることになります。その結果、現在ではSEO対策やリスティング広告にかなりの投資をしなければ効果を出すことができなくなりました。
業界や地域によってはSEO対策やリスティング広告でまだまだ成果を出すことはできますが、ネット集客が定着している業界や競争の激しい都会では、成果を出すのが難しくなってきたのは間違いありません。
ネットマーケティングで業績を伸ばしている会社はごくわずか
また、大手は知名度やブランド力があるので、検索サイトで「トヨタ」や「プリウス」のように社名やブランド名などで指名検索してもらうことができますが、小さい会社は知名度やブランド力はないので指名検索されることはありません。
現在のようにホームページが爆発的に増えた状況で指名検索されないということは、小さい会社にとってはかなり不利な状況にあると言えます。
さらに、ホームページはコンテンツや情報量で勝負がついてしまいます。小さい会社がどんなに頑張っても、大手のような情報量のあるホームページをつくることは難しいでしょう。
例えば、トヨタやパナソニック、ユニクロなどの大手のホームページを見てください。大手と同じレベルのホームページをつくろうとすることがあまりにも無謀な試みであることがわかると思います。
ネット初期のころであれば、大手のホームページも情報量が少なかったので小さい会社のホームページでも十分に勝つことができたのですが、大手がネットマーケティングに大規模な投資をするようになった現在では、小さい会社がいくら頑張っても太刀打ちできなくなりました。つまり、小さい会社はネット広告やホームページのコンテンツで大手とガチンコ勝負しても勝つ見込みはほとんどないのです。
「ネットマーケティングをやれば簡単に集客することができますよ!」「業績を伸ばすにはホームページが絶対に必要ですよ!」と言ってネットマーケティングを勧めている経営コンサルタントやホームページ制作会社がたくさんありますが、実際にネットマーケティングで集客に成功している会社、業績を伸ばしている会社はごくわずか。
ですから、甘い誘いや口車に乗せられて安易にSEO対策やリスティング広告に投資してはいけません。
脱ネットマーケティング
実は、ホームページでモノを売るということは、リアルでモノを売ること以上に難しいことなのです。
知名度、ブランド力のあるような社会で認知されている会社であれば、ネットマーケティングで成果をあげるのは簡単ですが、無名の小さい会社がホームページをつくったり、SEO対策やリスティング広告をするだけで簡単に集客できるようにはなりません。
ネットマーケティングは、強い会社がさらに成果をあげるための手段なのです。だからこそ、弱者である小さい会社がホームページ中心のネットマーケティングに頼り過ぎてはダメなのです。
小さい会社が大手に勝つためには、大手が得意なネットマーケティングで勝負をしない「脱ネットマーケティング」が必要なのです。
まとめ
この記事では、島倉大輔さんの著書より「小さい会社が、ネットですぐに集客できない理由」をご紹介しました。
ネットマーケティングが広く一般化した結果、SEO対策やリスティング広告は競争が激しく、かなりの投資をしないと成果が得られなくなってきました。実際、ネットマーケティングで業績を伸ばしている会社はごくわずかしかありません。そのため、小さい会社は、大手が得意なネットマーケティングに頼らない、「脱ネットマーケティング」を意識していきましょう。
『大手とケンカしても負けない、 経営逆転のヒントあります。』では、今回ご紹介した内容の他にも、小さな会社が業績を伸ばすためのヒントをご紹介しています。