本当に力のある企業と取引を行うためには、その企業が何を行っているのか、どのようなところ付き合っているのかなど、相手の情報を見極めることが大切です。

そこでこの記事では岩松正記さんが著書『誰からも「取引」したいと言われる会社の条件』の中で解説している「本当に力のある企業を見極めるポイント」をご紹介します。

岩松正記

税理士。東北税理士会仙台北支部所属。山一證券の営業、アイリスオーヤマの財務・マーケティング、ベンチャー企業の上場担当役員、税理士事務所勤務を得て、10年間に転職4回と無一文を経験後に独立。開業5年で102件関与と業界平均の3倍を達成し、現在は紹介のみを受け付けるスタイルで活動している。

本当に力のある企業を見極めるポイント

露出が多いのは「取材」なのか「自費」なのか

新聞やテレビなどで取り上げてもらうには、こちらからの売り込みも大事ですが、その中身が重要。単に商品や会社の宣伝になっていてはダメで、そこには何らかの社会性がなければなりません。

知人のテレビアナウンサーが言うには、電波は公共物なので、単なる売り込みだと取り上げにくいとのこと。なので、取材されるという場合にも、そこに「多くの人の役に立つ」とか「広く知らしめるべきニュースである」といったような、なんらかの意義がなければダメなのですね。

難しいことだからこそ、逆に、メディアで取り上げてもらえばすごい宣伝になるのは当然で、そのために各社努力するわけですね。

中にはお金を出して取材してもらっているものもある

ただ、メディア側も人間だし忙しいのですから、まったく面識の無いところよりも知っているところの方が取り上げやすいのは事実で、そのために、特定の人や会社が何度も何度も取り上げられるなんてことが起こります。

新聞や雑誌に頻繁に名前が出てくる会社がすべてすごい会社なのかというとそうでもない。中にはお金を出して取材してもらっているのもある。

つまり、会社や商品の取材とみせかけて実は広告、ということもある。また、そういう「情報提供」が上手な会社もあるので、新聞に頻繁に出ているからいい会社、優れた経営者だとは一概に言えません。

特に地方だとネタがないですから、企業のプレスリリースをそのまま流したりするようなテレビ局や新聞社もあるそうで、そうなると果たして、メディアに出ているから良い会社なのかどうか、そんなことは一概には言えなくなります。

逆に、「取材します」と持ちかけて来て、有名人などとの対談を企画し、そのあとで法外な掲載料を請求する会社もあります。

いわゆる取材商法というものですが、これにまた実に多くの方がひっかかっている。特に士業やコンサルタントなどに多いのですが、なぜにこの時代、インターネットで検索して確かめないのかと呆れてしまいます。

この場合は、お金を使ってでもマスコミに取り上げられたいという浅はかな気持ちを見透かされて、業者にカネを巻き上げられているようなもので、逆に言えば、取材商法に引っかかっているような会社、特に士業やコンサルタントは、仕事や露出に飢えているところだと断言してもいいくらいでしょうね。

露出の多い企業が良い取引先とは限らない

では公的なところで頻繁に取り上げられているところはどうなのかというと、これもまた裏があるんですね。お役所や半官半民の団体などは、意外と同じような会社や団体ばかりが取り上げられ続けるものです。

これには理由があって、彼らには予算消化という大目的があるため、頼みやすいところに発注を出すという傾向があるのですね。新規で仕事を依頼する場合、通常は内部で稟議が必要になります。

お役所や半官半民ですと、個人事業主よりも、たとえ社長ひとりで従業員数がゼロであっても、法人の方が稟議を通しやすい。挙げ句の果てには、一度でも仕事をしたことがあると、あとは「前回と同じ」「前年踏襲」で内部処理がしやすくなる。

従って、◯◯局といった地方の出先機関や半官半民の団体では、同じ業者ばかりが講義や講演を行うようになります。

さらには、助成金や補助金の申請でもこれと同じことが行われ、同じ会社が複数の公的機関からさまざまな補助金や助成金をもらっている、なんてこともあります。公的な仕事のひも付きで、悪く言えば税金にぶら下がっているような組織も世の中にはあります。

もちろん、それも選択肢のひとつですから、決して善し悪しではありません。

しかし、取引相手が何で稼いでいるのかという点は、絶対に見落としてはいけないことです。

取引先がどのようなところと付き合っているのかを抑える

逆に言えば、公的なところにぶら下がっている相手と取引できれば、相手の資金的な不安はある程度解消されるだけでなく、万が一金銭トラブルが持ち上がったらその受注先にクレームを入れることでトラブルを簡単に解決することもできます。

だから、取引先がどのようなところと付き合っているのかを抑えておくことも重要なんですね。

結局のところ、目立っているところが果たして本当に力のあるところなのかどうか、見極めるのはとても難しい。ただ言えることは、露出が多いから良い取引先になるとは限らないということなんですね。これだけは肝に銘じておくべきでしょう。

まとめ.露出が多いから良い取引先になるとは限らない

この記事では、岩松正記さんの著書から「本当に力のある企業を見極めるポイント」についてご紹介しました。

取引先がどのようなところと付き合っているのかを把握しておくことは大切です。仮に、メディアでの露出が多い企業でも、それが取材なのか広告なのかに注意し、本当に力のある企業を見極めていきましょう。

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