この記事では寺内正樹さんが著書「仕事のあたりまえはすべてルールにまとめなさい!」で解説している「組織がひとつになるために必要なこと」についてご紹介します。
寺内正樹
2002年11月より行政書士事務所を開設。2005年10月、社会保険労務士の登録も行い、企業の法務・人事労務をトータルにコンサルティングしている。
組織がひとつになるために必要なことは何か
組織全体が同じ方向に進む
伸びる会社には、「勢い」があります。なぜ「勢い」があるのかと言えば、目指すべき目標が明確になっており、会社が一丸となって、その方向に進んでいるからです。
例えば、駅のラッシュアワーの時間帯には、自然と同じ方向に進む人の流れができます。その流れの中に突然、逆方向に進む人がたった1人でも出てくると、いきなり列全体の進む速度が遅くなります。
同じように、会社が「勢い」をつけるためには、全員が同じ方向に進むことが非常に重要なのです。全社をあげて同じ方向に進むためには、会社という組織をひとつにしなければなりません。
「あたりまえ」の価値観を統一化する
組織をひとつにするために有効な方法として、「社内ルール」によって「あたりまえ」の価値観を統一化することがあります。価値観や感覚のズレが大きい人と長時間一緒にいると、人はストレスを感じます。そしてそのストレスが、時に人と人とのトラブルを生じさせます。
恋愛でも根本的な価値観が異なると、長く続けていくことは難しいとよく言われます。会社も同じことなのです。誤解してほしくないのは、そうは言っても、価値観の完全一致を目指す必要はないという点です。
逆に、会社内に同じ考え方、同じ物事の見方しかできない人ばかりでは組織は硬直化してしまいます。ここで言いたいのは、その人の根本となる価値観は、より近い方が組織としての永続的なまとまりが作りやすいということなのです。
例えば、東京から北海道を目指している人と沖縄を目指している人は、旅行中に出会うことはありません。そもそも進んでいる方向が違うからです。他方、目的地が同じ北海道で、札幌を目指している人と函館を目指している人ならば、旅行中に出会うこともあるかもしれません。少なくとも北海道という大まかな方向性は一致しているからです。
さらに、同じ北海道を目指すという感覚が「あたりまえ」となっていれば、手段はそれぞれに異なっても構いません。歩いて行っても、自転車に乗っても、電車でもバスでも飛行機でも構わないのです。場合によっては、最終的に目的地にたどり着けるのならば、途中で寄り道をする人がいるぐらいで、ちょうど良いのかもしれません。
まとめ.全員が同じ方向に進む
この記事では寺内正樹さんの著書より「組織がひとつになるために大事なこと」をご紹介しました。
組織をひとつにするためには、全員が同じ方向に進むように、社内ルールによって価値観を統一することが大切です。しかし会社内に同じ考え方、同じ物事の見方しかできない人ばかりでは組織は硬直化してしまいます。そのため、価値観を”完全に一致”させるのではなく、根本的な価値観が一緒であるくらいが良いのかもしれません。
『仕事のあたりまえはすべてルールにまとめなさい!』では、今回ご紹介した内容の他にも、あなたの会社にあったルールの作り方や、会社の成長につながるヒントを紹介しています。
会社にルールがなく社内にまとまりがないと感じる方や、会社の急成長に対して体制が整ってないと感じている経営者の方は、是非一度手に取ってみてはいかがでしょうか。