「お金をかけずにお客様の心を動かし、売上アップを実現する方法」として、衝動買いを促すことはとても効果的です。
一般的に衝動買いというと、通常お店の中だけで考えがちですが、来店も衝動買いを促すための重要な要素です。
そこでこの記事では、株式会社SIS 代表取締役・カスタマーリレーショナルマーケター 齋藤孝太さんが著者『衝動買いしてもらう21の法則』で解説している、「衝動的な来店を促すための『購入客プレゼント』」をご紹介します。
齋藤孝太
店舗ビジネス(小売業・サービス業・SC等)において顧客との関係を深め、継続的な売上拡大を目指す企業を対象に、顧客育成/CRMの「販売現場の教育・研修・セミナー」を通じた人材育成を行っている。株式会社SIS
何かもらえるから行こう
衝動的な来店を促すための、最も簡単な方法が、来店客や購入客へのプレゼントによるお得来店です。
以前、私がファミリーをターゲットにした自動車ディーラーを訪れたときに、さまざまな駄菓子が袋詰めされたセットをもらいました。商談をしなくても、お店に入っただけでもらえるプレゼントでした。
付加価値商品を売るお店の場合、プレゼントからも価値を感じさせる必要があるので、低単価カテゴリーの高級品が最適です。例えば、高級ハンカチ(手ぬぐい)、高級グラス(カップ)、高級うちわ(扇子)、高級あぶら取り紙等が考えられます。
日用品を販売しているお店の場合は、購入者プレゼントが最適で、それも先着○○名様にして、プレゼントの数を抑えることで、予算がかからないようにします。
あるスーパーマーケットでは、お正月企画として2000円以上お買い上げの方先着500名に、お正月用の箸をプレゼントしていました。
来店誘引のための割引サービスは、なるべく避けたいところです。プレゼントの場合は、仕入れ価格で購入するので、それほど費用がかからない場合も多いのですが、割引は粗利益を割引の金額分ごっそり削ってしまいます。また次回来店以降で正規金額を払っていただくときに、お客様からすると以前の割引金額が頭にあるので、どうしても割高感を感じてしまうからです。
メーカーとしては、新製品のサンプルプレゼント等の協力を小売店に申し出て、お得来店に貢献することが考えられます。
その場合、2週間のエンド売場確保等、売場の拡大を条件にしましょう。
(『衝動買いしてもらう21の法則』をもとに編集)