今回から、マネジメントクラブ編集部による経営に役立つ統計データをお届けします。経営に関する独自調査をもとに、企業の課題を発見し、問題解決につながるような情報をお伝えしていきます。

第1回となる今回のテーマは、「日本企業における新規事業の実施状況」です。

日本の経営者、自営業者が経営している会社の新規事業の実施状況について、342名の経営者・自営業者へアンケートし、その実態を整理しました。

統計データは、マネジメントクラブを運営する株式会社クロスメディア・コンサルティングによる調査結果をもとにしています。

全体の4分の1程度が新規事業に着手あるいは検討している

Q.貴社の新規事業について、最も当てはまるものを選んでください。

A.

経営者・自営業者全体の12.0%(342名中41名)が「既に新規事業に着手している(具体的に何をするか決まっている)」と回答しています。

また、全体の14.6%の経営者・自営業者が「現在新規事業を検討している」と回答しています。
一方、残りの約4分の3に当たる73.4%が「現在のところ新規事業を実施する予定はない」と回答していることがわかります。

20-30代、就任後5年以内、従業員数10名以上が比較的新規事業に取り組んでいる傾向

Q.貴社の新規事業について、最も当てはまるものを選んでください。

A.

年代別に見ると、20代、30代の経営者・自営業者については全体の4割程度が新規事業に対して既に実施している、あるいは検討していると回答しています。

しかし、40代以上になると新規事業を実施あるいは検討している割合は大きく減少しています。

次に、就任経過期間別に見ると、新規事業を実施している・検討していると回答している割合は、就任1年未満の経営者・自営業者は3割程度ですが、就任1年以上5年未満の経営者・自営業者は4割程度に増加します。

しかし、就任5年以上経過すると、新規事業の実施・検討割合は2割程度に減少しています。

従業員数別に見ると、従業員が5名を超えると新規事業の実施・検討している割合が半数程度となり、21名を超えると6割近くまで増加していることがわかります。

以上のことより、4分の1程度の企業・自営業者が新規事業に取り組んでいる、あるいは検討していることがわかります。

しかし、新規事業に取り組んでいる(検討している)のは、若年層、就任1-5年程度、そしてある程度の従業員数がいる企業が中心であり、まだまだ一部の企業に限られていることが言えるでしょう。

全体の4分の1程度が新規事業に着手あるいは検討している

Q.貴社の新規事業について、最も当てはまるものを選んでください。

A.

全体では、経営者・自営業者全体の12.0%(342名中41名)が「既に新規事業に着手している(具体的に何をするか決まっている)」と回答、14.6%が「現在新規事業を検討している」と回答、

そして、残りの73.4%が「現在のところ新規事業を実施する予定はない」と回答しています。

既存事業の売上増減傾向別に見てみると、既存事業の売上が増加傾向である企業・自営業者ほど新規事業にも取り組んでいることがわかります。全体の半数近くが新規事業に対して既に実施あるいは検討していると回答しています。

次いで、既存事業で売上一定・減少傾向であっても、今後売上増加に当たって戦略および具体的施策が定まっている企業・自営業者は、全体の2割が新規事業を実施、15%程度が検討しています。

一方で、既存事業が売上一定・減少しており、具体的施策が定まっていなかったり、今後既存事業での売上増加が厳しいと認識している企業・自営業者は、新規事業も実施する予定がないと回答している割合が8割程度と高い傾向となっています。

以上のことより、既存事業の売上が好調、あるいは既存事業に対しても今後の施策が明確な企業・自営業者であるほど、新規事業に対しても積極的に取り組んでいることがわかります。

4分の1が事業内容決定、半数が複数案の検討段階、残り4分の1がアイデアなし

Q.新規事業を検討している方にお聞きします。現在の状況について、最も当てはまるものを選んでください。

※「現在新規事業を検討している」と回答した50社(経営者・自営業者342名の14.6%)が対象

A.

新規事業を検討している(まだ実施には至っていない)経営者・自営業者のうち、24.0%が「どんな事業をするべきか既に決まっている」と回答しています。

また、半数が「新規事業の候補はいくつか上がっているが、まだ定まっていない」と回答しており、全体の4分の3が新規事業実施に向けて具体的に動いていることがわかります。

一方、26.0%は「どんな事業をしていくかまだアイデアはない」と回答しており、4分の1は新規事業を実施しなければならないと検討しているものの具体的には何も定まっていないことが言えます。

まとめ

以上のことより、新規事業を検討している企業・自営業者のうち、4分の1程度は具体的に定まっているものの、残りの4分の3の企業・自営業者は、実施に向けてはまだ決めなければいけないハードルがあることが言えます。

今後売上を増加させるためには新規事業は不可欠となってきている昨今、適切な選択をすることが求められてくるでしょう。

調査概要
調査母数:342名(経営者、自営業者)
調査日:2018年5月2日、株式会社クロスメディア・コンサルティング調査分析

 

連載「経営に役立つ統計データ」

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株式会社クロスメディア・コンサルティングによる独自調査を基にした統計データ

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