SFA・CRMの導入を成功させるのは決して簡単ではありません。なぜなら、導入プロジェクトの位置づけを理解して取り組むという正しい入口を通らなければならないからです。

そこでこの記事では「SFA・CRM導入を成功させるための7つの要素」を解説します。

株式会社 MCネクストの代表取締役である早川圭一さんが、著書『SFA・CRM 情報を武器化するマネジメント7つの力』で解説している内容をもとに編集しています。
【著者】早川圭一 株式会社 MCネクスト代表取締役

導入を成功させるための「7つの要素」

最初に、7つの要素を列記いたしましょう。

①導入目的
②主導権・推進体制
③活用プランニング
④詳細設計
⑤ツール選定(柔軟なツール)
⑥設定・開発(システム管理者)
⑦教育・トレーニング

それぞれがどういう要素なのか、個別に説明していきます。

①導入目的

ひとつ目は、なにかを始めるときに最も重要なこと。すなわち「導入目的」です。

この導入目的を明確に定義し、関係者全員で共有しなくてはいけません。その際、目的と手段を履違えないよう留意が必要です。

例えば、ダイエットを思い浮かべてみてください

ダイエットの目的は「体重を減らすこと」です。走ることそのものは手段であって目的ではありません。

体重を減らそうとして、毎日走ることが長続きしなかった場合、その人の問題点は何でしょうか。「毎日走ることを継続できなかった意志の弱さ」と思われるかもしれませんが、実は違います。

なぜなら、毎日走るという手段をとらなくても、食事を変えるなど他の手段もあるからです。この人の問題点は、「毎日走れなかった」という意志の弱さではありません。

真の問題は、「本気で体重を減らそうと思っていなかった」ことにあります。人間は基本的に、意志の弱い生き物です。

その人間が何か成果を出すためには、以下2つの条件が揃っている必要があるのです。

・目的が明確になっていること
・その目的を本気で達成しようとすること

SFA・CRMの導入でも同じです。

あなたの会社がSFA・CRMを導入しようとする目的は明確になっていますか。その目的をどのくらい本気で達成しようとしていますか。

社長から言われたから導入するとか、顧客情報の一元化に便利だから導入するとか、そんな甘い目的意識では成功は難しいです。

例えば、社長に言われたから仕方なく導入するといった姿勢では、「ヤラサレ感」が前面に出てきてしまい、いずれ挫折してしまうのではないでしょうか。

SFA・CRMの導入に失敗する企業の共通点は、下記のような特徴が挙げられます。

・導入の目的が明確になっていない
・導入の目的が手段と混同してしまっている
・導入の目的は存在するが形だけのものになっている
・導入の目的を一部の人しか認識していない
・導入の目的を時間の経過とともに忘れてしまっている

言い換えれば、「SFA・CRMを何のために導入するのか」が明確になっていれば、それが「人を動かす原動力」になる、ということです。

原動力なくして、成功はありません。以上が、「7つの要素」のひとつ目。「導入目的」です。

②主導権・推進体制

2つ目は、「主導権・推進体制」です。なぜ主導権や推進体制が大事なのかをご説明しましょう。

SFA・CRMの導入を成功させるためには、SFA・CRMの導入プロジェクトを「営業マネジメント、PDCAサイクルを人間軸で変革するプロジェクト」と考えなくてはいけません。「新しいITツールを導入するITプロジェクト」とみなしてはいけないのです。

しかし人間は、「今のやり方を変えることにストレスを感じる生き物」です。

翻せば、人間の意識や行動の変革にはそれだけのエネルギーが必要ということになります。

このエネルギーを生み出すためにSFA・CRMの導入は必須です。
SFA・CRMは、顧客情報や案件情報を管理するツールであると同時に、継続的な運用を通じて人間の意識や行動をあるべき形へと導く、教育・トレーニングとしても有効
なのです。

しかしながら、教育・トレーニングのためのツールや環境が整ったとしても、それを実際にドライブしていく人間、推進力を生みだしていく存在がいないと、人はやはりなかなか動きません。

つまり、SFA・CRMを導入するというプロジェクトの重要性を理解し、人や組織を実際に動かせるリーダーが必要になるのです。これが、「主導権・推進体制」です。

このリーダーは「全社プロジェクト」をけん引するに値する人物が相応しいといえます。全社プロジェクトであるということは、社長がプロジェクトオーナーになるくらいの覚悟が必要なのです。

とはいえ、企業によっては社長がプロジェクトオーナーになってプロジェクト関連の打合せに全て出席するのは困難だといえます。そのため、社内のしかるべき人員をプロジェクトリーダーに据え、これからこの会社を引っ張っていく重要なメンバーを集めてプロジェクトチームを構成してください。

SFA・CRMの導入に失敗する企業の共通点として、下記のような特徴が挙げられます。

・経営層の関与があまりない
・明確なリーダーが不在・企画部門やIT部門が全てを担当
・現場の関与があまりない
・運用責任の所在が不明確

③活用プランニング

3つ目は、活用プランニングです。

つまり、SFA・CRMをどのように活用していくのかという具体的なプランがあるかどうかという点です。

なぜ活用プランニングが重要なのかについてご理解いただくために、少し長くなりますが、以下のような目的と理由、手段の関係を考えていってみてください。この最後に出てきた問いかけの答えは、企業の数だけあります。

・そもそも顧客訪問が足りないのかもしれない。
・たくさん顧客をつかんでいるが、受注にまで至る交渉力が足りないのかもしれない。
・たくさん受注を受けているが、利益の全然出ない価格で売っているのかもしれない。

などなど、事情や状況は業種や企業によって様々のはずです。

だからこそ、
あなたの会社では何が問題か、何が足りていないのかを知り、どういう取り組みを促進すれば売上や利益の最大化に繋がるのかを考える必要がある
のです。

具体的に計画を立てて、マイルストーンを設定してください。それがプランニングであり、それをPDCAサイクルに落とし込んで運用していくツールがSFA・CRMなのです。

たまに、「弊社のSFA・CRMには営業力強化のノウハウが組み込まれていますので、備わっている機能を利用していただければ効果が出ます」とセールストークを展開するベンダーがいます。

しかし、どのような機能をどう使えば効果が出るかは、企業によって千差万別です。

SFA・CRMの機能ばかりに目をとられないでください。「木を見て森を見ず」ではいけません。機能よりも「自分たちのあるべき姿」を見出すことに力を注いでください。そして、「自分たちのあるべき姿」を実現するのに必要なツールを選ぶようにしてください。

繰り返しになりますが、ツールが先ではありません。「自分たちのあるべき姿」を明確にすることが先です。

SFA・CRMの導入に失敗する企業の共通点として、下記のような特徴が挙げられます。

・導入・活用プランが存在しない
・導入・活用プランが抽象的、形式的、的外れ
・PDCAサイクルを軸とする運用ルールが軽視されている
・いきなり詳細設計から入る
・「とりあえず使ってみる」といった見切り発車をしてしまう
・システム拡張のマイルストーンが存在しない
・長年同じ使い方をしていて進歩がない

なお、SFA・CRMが「自分たちのあるべき姿」を現実のものにするためのツールであるならば、その機能は柔軟性に富んでいるものほど望ましいことになります。

SFA・CRMを使用する際の最も重要な評価ポイントは柔軟性なのです。

④詳細設計

SFA・CRMの導入に成功するための4つ目は、詳細設計です。

③の活用プランニングが重要だと述べましたが、プランや戦略を明確にすることと、それを実際にうまく実行に移すことは別の話になります。

いかに素晴らしい計画も、実行できなければ「絵に描いた餅」で終わってしまいます。絵に描いた餅で終わらせないためには、そのケースの原因を知るところからはじめればよいのです。

SFA・CRMの導入後、計画倒れになるのはどのようなケースかを考えてみましょう。

SFA・CRMは情報を蓄積して、その情報を共有するという2つの条件が揃って、初めて活用できるというフェーズに到達します。蓄積する情報の内容と共有手段を最適なものにしないと、活用できずに結局計画倒れとなってしまいます。

では、情報の蓄積に問題があるのはどのような場合でしょうか。

それは、情報のインプットが不十分である、あるいは最適化されていないという状況です。入力者が面倒がって情報を入力していない、あるいは入力しようにも項目が多すぎたり曖昧だったりして、適した情報が揃わないということが想定されます。


情報のインプットが最適化されない原因を考えていくと、「感情面」と「ルール面」に分類することができます。

「感情面」とは、現場の利用者の感情を考慮せずにマネジャーや上層部の理想だけを追い求めてしまうと、情報のインプットが阻害されやすくなるということです。これを「とにかくやれ」と強制力だけで乗り越えようとすると、現場の利用者には以下のような感情が芽生えます。

「面倒くさいモノ」「入力しろと言われるから入力せざるを得ないモノ」「体裁を整えるモノ、誤魔化すモノ」こうなっては、必要な情報が高い品質で蓄積されることはありません。そのため利用者の目線に立ってユーザビリティや入力項目を設定していく必要があるのです。

次に、「ルール面」です。意外にも、SFA・CRMの運用ルールを明確にせずに、システム設定・開発ばかりに躍起になって、「導入したからあとは入力よろしく」と進めてしまうケースが多いのです。

これでは、利用者それぞれが独自の判断でインプット作業を行い、情報にバラつきが出てしまうのも仕方ありません。そうならないように、情報をインプットする際の細かい条件やルールを決めておく必要があるのです。

利用者の立場になって考えてみてください。以下のような疑問が沸いてくるはずです。

・顧客情報はいつまでに登録すればよいのか?
・全ての項目を埋めなければならないのか?
・新たに出てきた案件はどのタイミングで登録すべきか?
・案件の名前はどう登録すればよいのか?
・案件の情報はどのタイミングで更新すればよいのか?
・活動情報はいつまでに登録すればよいのか?
・テキストベースの活動情報は何を書けばよいのか?

いい加減なルールしか存在しない状態で、「会社の売上・利益を最大化するぞ!」と理想ばかりを追いかけても、現場には疑問ばかりが浮かびます。これでは、運用を敬遠したくなってしまうのも仕方ありません。


「感情面」をサポートするためのユーザビリティや入力項目の設定を行い、「ルール面」を明確に作り上げて、利用者が疑問を持たなくて済むように運用環境を作り込む。

すなわち、詳細設計が重要になるのです。具体的にどのような設計が望ましいのかは、幾通りあるため一概に「こうすればよい」と言い切ることができません。

各企業の企業文化や営業マネジメント上の課題、経営トップやプロジェクトメンバーの考え方や性格などによっても全てが変わってきます。自社に合う最適な詳細設計を検討するように心掛けてください。

⑤ツール選定

5つ目は、ツール選定です。

ツール選定の評価ポイントは【柔軟性】【拡張性】【操作容易性】【設定容易性】【企業スタンス】の5つがあります。

そのうちでも【柔軟性】が重要であるということは、「活用プランニング」で言及しました。なぜこの5つのポイントが重要なのか、そしてなぜ柔軟性が最も重要なのかを考えてみましょう。

皆様が、数社のツールベンダーからSFA・CRMのプレゼンテーションを受けた場合、おそらく「どこもだいたい同じようなものだな……」 という感想をいだくことになります。これはSFA・CRMに限ったことではないのですが、ツールベンダーは自分たちの何が強くて何が弱いかを知り尽くしています。

特に安価なツールを提供するベンダーは、他社ツールに劣っている部分をオープンにしたがりません。

結果、プレゼンで伝えてくる情報はどこのベンダーでも、「自分たちにとって都合のよい情報」が優先されることになります。だから全て同じようなプレゼンになるのです。

では、「どこも同じようなものだな」と感じた場合に、皆様が次に考えることはなんでしょう。

それは、「同じようなものであれば少しでも安いものにしよう」です。失敗するリスクヘッジの意味でも安価なものを選ぼうとする力が働くのは自然なことです。

しかし残念ながら、こういう思考経路を辿ってSFA・CRMを導入した企業で成功しているところはほとんどありません。

なぜなら、正確にはどこのツールも「同じようなもの」なわけがないからです。

「どこも同じようなものだな」と感じた方がおられたら、こうお聞きしたい。「何がだいたい同じなのですか?」と。するとおそらくその方は回答に窮することでしょう。

なぜならその方は、「自分たちにとって必要なSFA・CRMとはどういうものか」という考えの軸で「同じようなもの」と判断しているのではなく、ベンダー側の説明が「だいたい同じようなもの」と判断しているからです。

つまり、判断基準が「自分たちに必要なSFA・CRM」ではなく、「ベンダーの説明するSFA・CRMの機能」になっている 、ということです。

・自分たちの戦略や営業上の課題は何なのか?
・戦略の実行と課題解決を図るために自分たちは何をしなければならないのか?
・具体的なゴールはどこにあり、そのゴールにたどり着くために目の前で優先されることは何なのか?

自分たちにとって必要なSFA・CRMはどれか、という意識を持っている人ならば、その視点でプレゼンを聞くので、各社のプレゼンの違いに気づくはずです。違いが分からないくらいに曖昧なプレゼンならば、知りたい機能について具体的に質問するはずです。

また、自分たちに必要なSFA・CRMをしっかり認識していれば、5つの評価ポイント【柔軟性】【拡張性】【操作容易性】【設定容易性】【企業スタンス】に関して、自分たちのニーズにマッチしているかどうか自然と考えます。そして、自分たちの目的に応じた使い方ができるよう柔軟性を重視してツールの品定めをするのも、ある意味当然の流れなのです。


ツールを選定するときには、「そのツールは何ができるか?」を最初に考えるのではなく、「そのツールで何をすべきか?」を最初に考える
、ということを忘れないでください。

⑥設定・開発

SFA・CRMの導入成否を分ける6つ目の要素は、「設定・開発」です。

ここまでの①~⑤はSFA・CRMを導入する目的やPDCAサイクルを軸とする運用面・システム面の設計など、運用の前提となる要素でした。

これらが整ったら、次は具体的なシステムの作り込みに入ることとなります。すなわち、システム面の設定・開発です。

この6つ目の要素は、ツール導入の段階でどこまでシステム設定・開発を行うかによって変わってきますが、最も重要なポイントは「システム管理者」にあります。

この管理者に関して、絶対にお勧めしない行動を述べておきます。それは、「外部業者へ一任すること」です。

システム管理業務に関しては、外部業者へ委託するというケースは少なくありません。導入時のシステム設定・開発を外部業者に丸投げすると、その後も何かのたびに継続してその業者に頼ることになります。

ただ安定的に稼働するだけが重要なシステムならそれでいいかもしれません。

しかしSFA・CRMの場合、絶対に避けるべきです。ツール選定時の評価ポイントを思い出していただきたいのですが、その中に「設定容易性」というものがありました。

設定容易性がポイントとなっているのは、必要に応じて柔軟かつ迅速にシステム設定の変更対応をできるかどうかが重要だからです。これは、最も大事な「柔軟性」に大きく影響する要素です。

SFA・CRMは、営業活動のPDCAサイクルを軸に、戦略的に活用していく道具です。

常に行動を見直しながら動いていくPDCAとともに扱う道具ということは、その使い方も常に変更する可能性があり、常に進歩していかなければならないのです。硬質な仕組みを求められる財務会計などの基幹システムとは根本的に性質が異なるのです。

SFA・CRMのシステム管理については、以下、3つのポイントを押さえてください。

①設定面・開発面の全体を把握するシステム管理者を位置づける
②自分たちで対応する範囲とシステム開発会社に依頼する範囲を明確に線引きする
③スケジュールを含める全体のコントロールは自社側で行う

この3つのポイントを押さえれば、設定・開発など全体のコントロールは自社で主導権を握りつつ、技術的な側面は外部の力を上手く活用することができます。

「よく分からないから外部に頼ろう」という姿勢は、最初にまず捨て去ってください。そのような考え方がある限り、絶対に成功しません。

⑦教育・トレーニング

7つの要素の最後は、「教育・トレーニング」です。

ここまでの要素を備えてきていれば、目的や活用プラン、システム設定などのSFA・CRMを導入するためのお膳立ては全て揃っているといえます。

最後の重要な要素となる「教育・トレーニング」に関するポイントは、以下の4つです。

・「入れられる」ようにする
・「見られる」ようにする
・「見せられる」ようにする
・「使える」ようにする

SFA・CRMの導入時の「教育・トレーニング」というと、「ツールの操作方法の習得」をイメージされる方が多いことでしょう。しかし、その考え方は「半分正解で、半分間違い」なのです。その理由を、順序立てて説明していきましょう。

SFA・CRMはツールですから、その操作方法を習得してもらう必要はもちろんあります。

しかし、いくら操作方法を習得しても、仮に完璧に操作方法をマスターしたとしても、PDCAサイクルの運用ができること、情報を武器として活用できることにはなりません。だから「半分正解で、半分間違い」だと言い切れるのです。

先ほど「入れられる」「見られる」「見せられる」「使える」というキーワードをお伝えしました。この意味を、「SFA・CRMの場合、操作方法の習得だけでは十分じゃない」 という観点で考察しましょう。

4つのキーワードは、全て可能だという意味を含む動詞です。これらを可能にする、すなわち習得するということは、それらを教育して習得させるという行為も自然と伴います。

つまり、「教育」という要素が入ってくるのです。具体的に何を教育するのかを考えてみてください。

SFA・CRMは、情報を単純に入力したり閲覧したりするだけで効力を発揮するツールではありません。入力すべき情報を精査して入力し、あるいは、閲覧すべき情報を判断して閲覧し、その情報に基づいてまた何らかの判断を下しながら次の行動に繋げていくことで、初めて意味をなす道具なのです。

情報を「入れられる」とは、入力する作業方法が分かることではありません。入力すべき情報が分かっているということです。

情報を「見られる」とは、見えている情報をただ読めるということではありません。

何かを判断しなければならないときに、SFA・CRM内のどの情報を見ればよいか見極めることができるということです。すなわちモニタリング指標が分かっているということです。

情報を「見せられる」とは、画面を表示できることではありません。SFA・CRMのどの情報を参照し、その情報に基づいて何が推測できるかを伝えることができるということです。

より具体的には、マネジャーがSFA・CRM内の情報を参照して、何が問題でどうすればよいかを考え、部下に対して改善策を見せられる、アドバイスをできる ということです。

また、部下がいくらツールを使いこなせても、それをマネジメントするマネジャーが使いこなすことができなければ意味がありません。

マネジャーの観点でも、どのように部下が入力してきた情報を読み取り、どのような指示・アドバイスを部下に出していくのかを教育する必要があります。これこそが「マネジメント力の向上」であり、PDCAサイクルを改革するために欠かせない部分なのです。

残念ながら、マネジャーの教育も必要だという点まで理解している企業は案外少ないのが実態です。よく、「うちはマネジメントを任せられる人材が育っていない」からと、高いお金を払って外部のマネジメント研修を受講している企業があります。

しかし、外部の標準化されたマネジメント研修に、どれほどの効果があるでしょうか。それよりも、「SFA・CRMを活用した、自社に求められるマネジメントとは!?」というテーマで、教育の場を設けた方が、よっぽどマネジメント力が身につくと考えます。

・SFA・CRMを活用したPDCAサイクルの運用では、モニタリング指標を使って「C(チェック) 」を行い、「A(改善) 」することが重要である

・「公式に設定されたモニタリング指標」だけで「C(チェック) 」しても、「A(改善) 」の方向性を見出すことが困難なケースがある

・マネジャーは「公式に設定されたモニタリング指標」だけでなく、状況に応じて部下に見せるべき必要な情報を指標化し、最適な「A(改善) 」に向けて指示やアドバイスができる力を備えなければならない。

この観点でのマネジャー向けの教育が絶対に必要となるこれらが全て備わった状態で、最後の要素である「使える」の段階に来ます。

「使える」とはSFA・CRMに蓄積された情報を必要に応じて活用できるということです。

より具体的には、営業パーソンそれぞれまでもが、「公式に設定されたモニタリング指標」だけでなく、自分に必要な情報を指標化し、最適な「A(改善) 」に役立てていけるということです。

これは、簡単ではありません。

現場の営業パーソンが、自分のパフォーマンスを最大化するために、自分に必要な情報を必要な形で抽出して、それに基づいて行動できる、ということなので、高いレベルの「判断する力」が求められます。

SFA・CRMに情報がいくら揃っていても、その情報から自分の行動にどういう問題があるか、どう動けば今の案件が成功へ向かっていくのか……。この判断力が求められるのです。

情報の意味と価値を理解するのは、一朝一夕ではできません。SFA・CRMを継続的に使って、経験を積んでいくしかないのです。これは営業マネジャーも営業パーソンも同じです。

SFA・CRMの導入は、システム設定・開発面の環境が完璧だからといって必ず成功するものではない のです。

営業パーソンもマネジャーも、使い続けて初めて、真の意味でツールを「使える」状態になります。そのときにやっと、「SFA・CRMの導入が成功した」という状態に至るのです。

SFA・CRMを使いこなす力は、1回や2回の研修会や勉強会では絶対に身につきません。自社に合った内容の教育とトレーニングが必要になることを忘れないでください。

さいごに

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