この記事では、「採用面接で注目するべきポイント」について解説します。この内容は、内海正人さんが著書『今すぐ売上・利益を上げる、上手な人の採り方・辞めさせ方』で解説している内容をもとに編集しています。

採用面接では、質問に対する答え以外にも、応募者の「人格」「才能」「能力」を見極めるポイントがあります。ひとつずつ確認していきましょう。

内海正人

人事コンサルタント。人材マネジメントや人事コンサルティング及びセミナーを業務の中心として展開、現実的な解決策提示を行う。

外見に影響されない

人は見かけによる、よらない、という議論はあります。そして、外見は良いに超したことはありません。しかし、外見、特に第一印象が良すぎると、必要以上に応募者の評価を上げてしまうのです。この場面では、面接者は心の中で「採用」と決めています。会社規模によっては、社長が直接面接して「内定」を出す会社もあります。

そんなときはさらに注意が必要です。人は気持ちの中で「採用」を決めたら、聞かなくてはならないことを「落としてしまう」可能性が大きいのです。そして、面接者が「この人なら、このぐらいはできるだろう」と心の中で勝手に評価してしまうのです。

面接の段階で期待以上の評価をしてしまったら、それが崩れたときは「裏切られた」という感情が走ります。そして、「こんなはずではなかった・・・」と嘆き始めるのです。

このことを防止する方法があります。それは、チェックリストの作成です。会社によってはすでに準備してあるところも多いでしょう。しかし、もう一度見直して下さい。なぜなら、「この質問を聞いて、何を知るのか」ということが整理できていない場合があるからです。質問の回答で、応募者のどんなところが把握できるのかということが明確になっていることが重要なのです。さらに、チェックリストがあれば、聞き漏れがなくなります。面接者の「思い込み」による不幸な結果が防げます。

面接前でわかること

まずは、応募者の来社時間でわかることがあります。これは、早すぎてもいけないし、遅くなるときは事前に連絡すること必要です。

面接時間の5~10分前程度が応募者の来社時間としてベストです。ここで何を見るかというと、忙しい会社の面接官に対する配慮です。面接となると会議室やミーティ3ングルームの予約を取っているはずですが、30分前に来社しても予定の部屋が埋まっているかもしれません。そのぐらいのことを考えずにやって来られたら、「相手のことを考えない人」「状況が想像できない人」と判断しましょう。

遅刻についても同様です。まず、遅刻は許されることではありません。これは当たり前です。しかし、交通機関の遅れなどの不可抗力の場合もあります。この場合は、まずは、

  • 遅れる旨を連絡すること
  • 遅れている状況も伝える
  • 何分ぐらい遅れるかを連絡すること

などの連絡があったかどうかで対応を考えましょう。

さらに、面接が始まったら「遅くなり、申し訳ございません」と言葉が出るのが当たりまえですが、これがなければ、やはり気配りがない人と判断せざるをえません。

相手の気持ちを考えることができないのであれば、仕事はうまく行きません。仕事は人と人のつながりで成り立っているのです。

このように、面接前から採用活動は始まっているのです。

持ち物の取り扱いでわかること

採用面接の場面で、カバン、コート、上着など、応募者が手にするものがあります。その際に、「カバンは隣の席へ」「コートはこちらへ」と促すことがあます。そのときの取り扱いでわかることがあります。それは、入社後の会社のモノや備品の取り扱いです。

いくら「緊張している」とはいえ、自分のものだから粗末にしていいということはありません。その自分のものすら「雑」に扱ってしまう場合は、要注意です。会社のものを雑に扱う可能性が高くなります。

これは、意識の話でもあるのですが、人は「自分のもの」は大切にします。しかし、他人のもの、特に会社に帰属するものは、よくて自分のものの扱いと同じ。大多数は「それ以下」となってしまいます。となると、採用面接の場面で「ちょっとしたしぐさ」も見逃してはいけません。

業種によっては、個人情報を大量に取り扱う会社もあるでしょう。顧客名簿の紙が「雑」に取り扱われてしまい、紛失してしまったら、会社に大打撃を与える可能性もあるのです。ここもしっかりと押さえましょう。

素直さが重要

「素直な人を採用したい」多くの社長が応募者に望むことです。素直な人とは、相手の話を受け入れる人のことです。これは、ビジネスのシーンでも、日常生活でも重要なことですね。

まず素直さについては、相手の話を聞く姿勢が出来ているかをチェックしましょう。この場合、うなずくタイミング、目の動き方などがポイントとなります。面接官に相槌を打っていても、目の表情に落ち着きがなければ、「緊張している」か「別のことを考えている」ことになるのです。

また、面接時に「自分は素直な人間か?」という問いかけをしてみてもいいでしょう。この場合、回答に正解はありませんが、人間性が出てきます。そして、面接などのマニュアルにあまりない質問なので、戸惑う姿が出るかもしれません。そのときが「素の姿」ということになるのです。

「素直さ」は、人間の成長の可能性が高いことを示しています。他人の話を受け入れることのできる人は、今後の成長曲線が大きく上昇する可能性も高いです。いわゆる「化ける」可能性が高い人なのです。会社の成長には社員の成長が必須です。このことを考えることは、会社の未来を考えることにもなるのです。

さいごに

 この記事では、内海正人さんの著書より「採用面接で注目するべきポイント」についてご紹介しました。

以下の記事では、面接での質問方法や書類審査のコツをご紹介しています。気になる方はぜひ目を通してみてください。

採用担当者が面接で聞くべき質問
採用活動時、企業が書類選考で注目するべきポイント

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