給与において経営者と従業員では感覚が異なることはご存知でしょうか。

そこでこの記事では、岩松正記さんが著書経営のやってはいけない! 増補最新版で解説している「給与に対する経営者と従業員の感覚の違い」についてご紹介します。

岩松正記

税理士。東北税理士会仙台北支部所属。山一證券の営業、アイリスオーヤマの財務・マーケティング、ベンチャー企業の上場担当役員、税理士事務所勤務を得て、10年間に転職4回と無一文を経験後に独立。開業5年で102件関与と業界平均の3倍を達成し、現在は紹介のみを受け付けるスタイルで活動している。

給与に対する経営者と従業員の感覚のギャップの理由

25万の給料だとした両者のギャップは7万円!?

経営者と雇用される側の感覚のギャップの一つに、給料に対する実感があります。

給料は「貰う側」と「支払う側」では全く認識が異なります。

月給25万円の給料といっても、貰う側の感覚は、手取りの金額。たとえば独身の場合だと、雇用保険料と社会保険料約3万2千円と源泉所得税5300円を引いた残りの約21万2千円が、本人の受け取っている給料の実感です。

しかし支払う側の感覚は、25万円に社会保険料の会社負担分の約3万4千円を加えた金額を支払っているというもの。決して21万円しか払っていないなどと思うことはありません。ここですでに、両者のギャップは約7万円もあるわけです。

会社の資金繰りなど従業員は知らない

経済倫理学の提唱者である竹内靖雄氏は、その著書である『正義と嫉妬の経済学』の中

で、「サラリーマンは天引きされて税痛が無いので、実質的に税金を納めていないのと同

じだ」と語りました。そして、従業員に代わって税金やら社会保険料を納めている会社こ

そが、これらの経費を負担しているのだと主張しました。

会社は税金や社会保険料を従業員に代わって納付する義務があるのですが、実際、その納付する手間はかなりなもの。省庁との書類のやり取りや計算の手間、税理士や社会保険労務士に支払うコストなども考えると、実は会社にとって相当の負担になっています。

簡単に自動引落しすればいい、というわけではありません。会社の中には、これらを納める前に使い込んでしまい、滞納してしまうところもあるほど。

ところが、そんな会社の負担や社長の資金繰りの不安など、従業員は知ったこっちゃない。何で額面より手取りが少ないんだと怒りこそすれ、会社や社長に同情する従業員など見たことがありません。

ギャップを埋めることが重要

払う側と貰う側のギャップには開きがあります。このことは、経営者としては従業員にわかってもらいたいことの一つ。会社は年金をもらえないのに年金を負担しているようなものです。さらには、従業員がわざわざ確定申告などしなくていいように、国に代わって税金の計算までしています。

このようなことは、学校では教えてくれないことですから、会社が国に代わって従業員に教えるしかありません。こんなこと、とバカにするのではなく、こんなことだからこそ、キチンと教えること。それにより経営者は、自らと従業員との感覚のギャップを少しでも埋めるよう努力すべきなのです。

まとめ.給与に対する認識の差は大きい

この記事では、岩松正記さんの著書より「給与に対する経営者と従業員の感覚の違い」についてご紹介しました。

給与に関して、従業員は敏感です。経営者はそのことを把握し、両者の感覚にはギャップがあることを認識し、その仕組みを伝えることでギャップを減らす努力をしたほうが良いでしょう。

給与体系に限らず、経営者として見落としがちな視点は多くあります。『経営のやってはいけない! 増補最新版』(岩松正記 著)では、今回ご紹介した内容の他にも、経営にとって「やってはいけない」をもとに経営方法で必要な視点を多く提示しています。

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