会社の決算月をいつにしていますか?実は決算月は経営において意外と大きな影響を及ぼすものです。

そこでこの記事では、岩松正記さんが著書経営のやってはいけない! 増補最新版で解説している「決算期を安易に決めてはいけない理由」をご紹介します。

岩松正記

税理士。東北税理士会仙台北支部所属。山一證券の営業、アイリスオーヤマの財務・マーケティング、ベンチャー企業の上場担当役員、税理士事務所勤務を得て、10年間に転職4回と無一文を経験後に独立。開業5年で102件関与と業界平均の3倍を達成し、現在は紹介のみを受け付けるスタイルで活動している。

決算期を安易に決めてはいけない理由

決算月の2ヶ月後に税金の納入がある

会社の決算月は会社設立の際に決めるもので、登記簿謄本に掲載されない重要な事項の一つです。

この決算月をいつにするかということは、安易に考えるものではありません。

決算月の2ヶ月後には税金を納める必要があるため、本来は決算月の2ヵ月後の資金繰りを考慮してこれを決めるべきなのです。

たとえば小売業や飲食業の場合、売上が多く期末在庫も多くなりがちな12月を決算月にしてしまうと、申告納税は2月末になります。2月はニッパチと言って通常売上が下がる月ですので手持ち現金が少なくなる場合があり、2月末での納税というのは非常にキツくなりがちです。小売業や飲食業が2月や8月を決算月にするのは、その月が、売上が下がって期末在庫が少なくなり決算時の利益が圧縮されるためだけでなく、その2ヵ月後の納税が比較的楽であるからという理由もあります。

安易に3月や12月を決算月にするのは避けるべき

この他公的機関の仕事を多く受注している会社であれば、先方の発注が集中する3月に決算月を持ってくるよりも、4月か5月を決算月にした方が楽です。3月決算にすると、3月をまたぐ受注があるかどうかで売上を2つの期に振り分けなくてはならなくなるし、その時点で確定しても5月の申告時点で入金がまだだったりすると、過剰に売上を計上することになってしまいます。4月とか5月の決算にしてしまえば、申告期には受注の金額も入金も確定していることが多く、非常に楽に決算作業を済ますことができます。

業種だけでなく企業それぞれの事情により、決算月のあり方は変わります。だから、何も考えずに3月決算や12月決算にすることだけは避けた方がいいでしょう。

3月決算や12月決算法人は特に多いので、この月を決算月にしておくと税務調査が来ない、などと言う人がいますが、それはまったくのデタラメ。税務調査に決算月は関係ありません。

決算月の変更は可能

会社設立時に決めることで、決算月ほど安易に決められているものはありません。従って、会社をつくってみてから違う決算月の方が良かったと気付く場合もあります。この場合は株主総会の決議で変更できます。定款は変更しないといけないのですが登記は不要なので印紙代はかかりません。場合によってはこのような機動的な決算月の変更も考えてみるべきです。

まとめ.決算月は会社の経営に合わせて

この記事では、岩松正記さんの著書より「決算期を安易に決めてはいけない理由」をご紹介しました。

決算月は、登記簿謄本に掲載されないにもかかわらず重要な事項の一つです。安易に決めてしまいがちなところですが、もし合わないと感じる場合は、変更を考えてみてもよいかもしれません。

また、決算月に限らず、企業経営をして初めてぶつかる壁がいくつもあります。『経営のやってはいけない! 増補最新版』(岩松正記 著)では、今回ご紹介した内容の他にも、経営にとって「やってはいけないこと」を、中心「給与体系」「会社組織」「交渉」「営業」などを含めた9つの視点から紹介しています。

本書では、「しないこと」「やってはいけない」ことを明確にすることで、必ずや未来の方向性が定まるはずです。お悩みの方は一度本書を手にとってみてください。

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