経営に役立つ統計データ」第2回のテーマは、「経営者の相談相手」です。

日本の経営者、自営業者は、会社の経営に対してどの程度他者に相談しているのでしょうか。376名の経営者・自営業者へアンケートを実施し、その実態を整理しました。

※この記事は、2018年10月27日に公開した記事を再編集しています。

経営者・自営業者の3分の1は相談相手がいない

Q.会社経営における相談相手について、最も信頼して相談している相手を選んでください。(自身だけでは解決できない課題の相談をする相手)

A.

経営者・自営業者全体の33.0%が「相談相手はいない」と回答しています。

最も相談相手として最も多いのは税理士・会計士

相談相手がいる経営者・自営業者のうち、最も相談相手として多いのが顧問税理士・会計士となり、14.9%となっています。これは多くの経営者が自社の税務を任せる顧問税理士をおく傾向があることからきていると想定できます。

次いで相談相手として挙がっているのが家族、その次が社内(他経営者、従業員)となっています。

半数以上が外部パートナーを必要としている

Q.会社経営において、何でも相談できる外部パートナー(自身の右腕的存在)について、最も当てはまるものを選んでください。

A.
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経営者・自営業者の24.7%が「何でも相談できる外部パートナーがいればぜひ相談したい(自身の右腕的存在が欲しい)」と回答しています。

また、全体の27.9%が「すぐに相談したいことはないが、何か解決できないことが出てきたら相談したい」と回答しており、経営者・自営業者の52.7%が何でも相談できる外部パートナーを欲していることがわかります。

以上のことより、現状およそ3分の1の経営者・自営業者が相談相手がおらず、半数以上の経営者・自営業者が自身の右腕となるような外部パートナーの存在を必要としていることから、起業後における経営サポートの機能はとても重要だということが言えるでしょう。

就任1年未満の経営者や自分のみの自営業者は相談相手がいない傾向

Q.会社経営における相談相手について、最も信頼して相談している相手を選んでください。(自身だけでは解決できない課題の相談をする相手)

A.就任1年未満の経営者や自分のみの自営業者は相談相手がいない傾向

経営者・自営業者全体の33.0%が「相談相手はいない」と回答しています。

年代別に比較すると、多少のバラつきはあるものの、20代~60代ともに30%前後が「相談相手はいない」と回答しています。

一方、就任経過期間別(自身が創業あるいは経営者になってから経過した期間)に見ると、1年未満が最も「相談相手はいない」と回答している割合が高くなっています。3年未満、5年未満の経営者・自営業者は比較的相談相手がいると回答していますが、5~10年未満の経営者・自営業者における「相談相手はいない」の回答割合が高くなっています。

また、従業員数別で見ると、自分のみで経営している自営業者については、半数以上が「相談相手はいない」と回答していますが、従業員を雇い始めると相談相手ができるようになり、従業員数が増えるほどその傾向は強くなっていくことがわかります。

30代以下、就任2-3年と5-10年、従業員数10-20名程度の経営者が外部パートナーを必要としている傾向

Q.会社経営において、何でも相談できる外部パートナー(自身の右腕的存在)について、最も当てはまるものを選んでください。

A.30代以下、就任2-3年と5-10年、従業員数10-20名程度の経営者が外部パートナーを必要としている傾向

経営者・自営業者の24.7%が「何でも相談できる外部パートナーがいればぜひ相談したい(自身の右腕的存在が欲しい)」と回答しています。

また、全体の27.9%が「すぐに相談したいことはないが、何か解決できないことが出てきたら相談したい」と回答しており、経営者・自営業者の52.7%が何でも相談できる外部パートナーを欲しています。

年代別に比較すると、20代以下の4割弱、30代の3割以上が「何でも相談できる外部パートナーがいればぜひ相談したい(自身の右腕的存在が欲しい)」と回答しています。「すぐに相談したいことはないが、何か解決できないことが出てきたら相談したい」と回答している経営者・自営業者も含めると、20代、30代の経営者・自営業者の6割以上が何でも相談できる外部パートナーを欲していることがわかります。年代が上がるにつれて外部パートナーのニーズは減少していきます。

次に就任経過期間別に見ると、1~3年未満および5~10年未満の経営者・自営業者がともに3分の2程度の割合で外部パートナーを必要としていることがわかります。しかし、10年を超えると外部パートナーの必要性は下がってきます。

また従業員数別に見ると、従業員数が6~20名未満の経営者・自営業者は7割近くが外部パートナーを必要としています。21名以上も6割以上が外部パートナーを必要としていることがわかります。しかし、自身のみでの自営業者については外部パートナーの必要性は低くなる傾向にあります。

まとめ

以上のことより、会社を立ち上げたばかりや自分のみの自営業者については相談相手は少ない傾向になりますが、実際に何でも相談できる外部パートナーを必要としているのは、会社設立してから(あるいは経営者になってから)1~3年程度と6~年程度の起業後における事業推進時期とその後の第二成長段階にかかる時期や、従業員数が10名程度以上となり一人ですべてを管理できなくなってくる段階にある会社になってくることがわかります。

自社の成長段階に応じた経営サポートの機能は必要と言えるでしょう。

調査概要
調査母数:376名(経営者150名、自営業者226名)
調査日:2018年3月12日、株式会社クロスメディア・コンサルティング調査分析

 

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