会社を経営していれば、少なからず会社を辞める従業員は出てくるものです。ではそのような社員に対して、経営者はどう対応すべきなのでしょうか。

そこでこの記事では、岩松正記さんが著書経営のやってはいけない! 増補最新版で解説している「辞表を持ってきた社員に対して、経営者が取るべき対応」についてご紹介します。

岩松正記

税理士。東北税理士会仙台北支部所属。山一證券の営業、アイリスオーヤマの財務・マーケティング、ベンチャー企業の上場担当役員、税理士事務所勤務を得て、10年間に転職4回と無一文を経験後に独立。開業5年で102件関与と業界平均の3倍を達成し、現在は紹介のみを受け付けるスタイルで活動している。

辞表を持ってきた社員への対応

「君にやめられたら困る」は禁句

もし社員が辞表を持ってきたら……。

たとえそれが幹部社員であっても、その辞表は受け取るべきです。決して慰留してはいけません。本人の意思を尊重すべき。

「君に辞められたら困る」というのは禁句。それが本音であっても決して言ってはいけません。何故なら、もしそれで社員が辞意を撤回して社内に残った場合、社長とその社員の立場は逆転してしまうからです。

社員は「俺がいなければ会社は回らない」「私は会社になくてはならない存在なんだ」と勘違いするのがオチで、社長を見透かします。そうなったら社長と社員の立場は逆転。

社長は社員の意見無しに意思決定をすることができなくなってしまいます。全くもって本末転倒。

社員はここを辞めたら次の会社、別の会社へ行くだけ。いわば社長より立場が有利なのです。

社員と経営者の立場を逆転させるような行為は、経営者自身にとって命取りになりかねません。だから、経営者は社員を慰留してはダメ。去る者は追わず。

経営者として懐の深さを見せるべき

そもそも辞表を出すということは、かなりの決断をした結果ですから、そこに至るまで当事者はかなり思い悩んだはず。むしろ経営者としては、当の社員がそんなにも悩んでいたということに気付かなかった不明を恥じるべきです。ここは、懐の深さを見せるべきでしょう。

ツライのは山々だけど、ぐっとこらえて送り出す。決してケンカ別れなどせず、逆に、退職金の他に餞別でもくれてやるくらいの勢いで見送るべき。それは結局、出て行った者に会社を悪く言われないためでもあります。

残ってくれた社員こそ大切に

また、残ってくれた社員たちに対するポーズでもある。

この後、大事にすべきは今いる社員たち。この人たちが経営者に不信感を持つようなことは決してしてはいけない。だからこそ、毅然とした態度を示すべきです。

本音は、「彼のような優秀な人に辞められると会社にとっても痛手だ」と思っても、それでも慰留してはならない。この時点で経営者が考えるべきことは、去って行く人間のことではなく、そばにいてくれる人たちのこと。こちらの感情を優先すべきです

まとめ.去るもの追わず、残った社員を大切に。

この記事では、岩松正記さんの著書より「辞表は喜んで受け取り、慰留はしてはいけない理由」をご紹介しました。

もし社員が辞表を持ってきても、経営者は懐深く社員を見送るべきです。むしろ、社員をそこまで悩ませてしまった不明を恥じるべきではないでしょうか。そのうえで、そばに残ってくれた社員をより大切にすることで、その後の会社の成長を目指していきましょう。

人材管理に限らず、企業経営において「やってはいけないこと」を知るのは重要なことです。『経営のやってはいけない! 増補最新版』(岩松正記 著)では、今回ご紹介した内容の他にも、経営の様々な場面においてどのような対応をするべきかを多数ご紹介しています。

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