この記事では雇用契約書に「業務内容」を記載するときのポイントについて、社会保険労務士 寺内正樹さんの著書『仕事のあたりまえはすべてルールにまとめなさい!』よりご紹介します。

【書籍】『仕事のあたりまえはすべてルールにまとめなさい!
【著者】寺内正樹 
社会保険労務士 / 行政書士

「変更する場合がある」と記載する

「従事する業務」については、営業業務、企画業務、経理業務、事務業務などある程度、幅広い記載がなされるのが通常です。

そして、業務についても「事務 → 営業」などの変更が考えられますので、「変更する場合がある」旨を雇用契約書にあらかじめ記載しておくことが重要です。

専門職・管理職には「求めるレベル」を明確に伝える

また、一定の能力・役割・経験・知識・営業上の成果などが要求される専門職や管理職については、さらに記載に注意する必要があります。

例えば、高度な専門的知識・技術があるということで技術部長として採用する場合、あるいは、部下を管理する高いマネジメント能力を有する前提で総務部長として採用する場合などです。

ここで、会社が求めた通りの能力があれば、まったく問題はありません。しかし、会社が求めていたレベルの能力が認められない場合、会社としては人件費なども考えると、能力不足を理由に解雇を進めたいケースも出てくる可能性があります。

しかし、単に会社の要求レベルに達していないだけで、通常より能力が高い人を配置転換などの代替措置を取らず、いきなり解雇に持っていくことは無理があります。

そこで、雇用契約書上に

①専門職あるいは管理職であること

の明示と同時に、

②会社として要求する一定の能力・役割・経験・知識・営業上の成果など

を具体的に明示しておくことが有効です。

求めていたレベルに到達していない場合、契約違反となる

万が一、会社の求めていたレベルに到達していなかった場合、明示してある能力などがないということが証明できれば、契約違反となります。その時には、会社と約束した責務を履行していないとして契約を解除することもできるのです。

例えば、「○○という構造設計を行なうことができる能力」、「マネージャー職として部下を管理・指導する役割」など会社として求めるレベルを可能な限り明確にすることで、会社との約束を明らかに果たし切れていない時には、そのことを理由に雇用契約を解除できる場合もあります。

ただし、これは実質的に解雇と同じなので、基準に達していなくても、常に一方的に契約を解除できるとは限りません。ルールをつくっても注意してください。

さいごに

この記事では、寺内正樹さんの著書より雇用契約書に「業務内容」を記載するときのポイントを解説しました。

この記事のポイント
  • 「従事する業務」には、「変更する場合がある」ことを記載する。
  •  専門職・管理職には、以下の2点を明記する。
    • 専門職あるいは管理職であること
    • 会社として要求する一定の能力・役割・経験・知識・営業上の成果など

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寺内正樹

シリウス総合法務事務所代表http://www.kaisha-teikan.com/
2002年11月より行政書士事務所を開設。2005年10月、社会保険労務士の登録も行い、企業の法務・人事労務をトータルにコンサルティングしている。中小企業の新会社法対応、会社設立には特に力を入れており、従来の業務に加え、個人情報保護法対策・プライバシーマーク取得支援などの新分野にも積極的に取り組んでいる。

Facebook:terauchimasaki


【参考】寺内正樹.
仕事のあたりまえはすべてルールにまとめなさい!