データ分析とは

データ分析とは「文字や数値の状態で蓄積されたデータを、目的に沿って収集・整理し、価値のある情報を見出すこと」です。

データ分析が注目されている背景

ビジネスにおいてデータ分析が注目されるようになってきた理由の1つには、MAやBI、CRMといった「手軽にデータを蓄積・分析できるツールの普及」があります。

IT技術の発達によって、これまで以上に手軽に、かつ膨大な量のデータを社内に蓄積できるようになりました。その一方で「データを蓄積したものの、具体的にどう活用するべきかが分からずデータを貯めているだけ」になっている企業が多いのも事実です。

「社内に貯めているだけ」になっているデータを自身のビジネスに活用するためには、目的に合わせてデータを収集・整理していく必要があります。このデータの収集・整理を効果的に行うためのスキルとして「データ分析のスキル」が注目されています。

データ分析がビジネスにもたらすメリット

ビジネスにデータ分析を活用することで、勘や思いつきに頼らず精度の高い意思決定を実行することができます。

数値データは、嘘偽りなくお客様からの評価を伝えてくれます。売上や費用などは、すべて定量的な結果です。これは、お客様が実際にその商品なりサービスに対して、価値を見出して購入した結果を表しています。

嘘偽りなくお客様の「評価」を反映するデータ。これを分析した上で考え抜かれた打ち手というものは、勘や熱意だけに頼った打ち手と比べると、はるかに説得力があり、結果を出せる確率も高まります。

データ分析活用事例

実際にデータ分析をビジネスに活用して、成果を上げている企業も多く存在します。

スシロー

回転寿司チェーン最大手のスシローは、店舗で一皿ごとにICタグを取り付け管理する「回転すし総合管理システム」を導入し、常に必要な握りネタと数の予測を可能にしました。その結果、効率よく食べたいネタを提供して、廃棄量を4分の1ほどに減らしています。

スターバックス

新規出店や既存店のリニューアルの際、店舗調査で顧客の行動を観察することで、顧客の行動変化を示すデータを蓄積し、店舗の「実際の使われ方」を分析した上で、レイアウトを考えたり変えたりしています。

さらに、顧客の体験価値を向上させるため、ロイヤルティープログラム「Starbucks Rewards」を2017年9月から開始しています。会員プログラムによるOne to Oneマーケティングで、上質な顧客体験を提供するためのロイヤルカスタマー向けの施策になります。このプログラムにおいて、常にデータ分析をしながら顧客との関係性を高め、ブランドを強固にしていく取り組みをしています。

データ分析の5つのステップ

ここからは、実際にデータ分析を行うときの具体的な流れを解説します。

データ分析を行うときに一番問題なのは「膨大な数値データをとりあえず分析して、そこからわかったことをもとに次の施策を立てたい」といって、目的を決めずにデータ分析に入ったために、結局は何もわからず、迷路に迷い込んでしまうというパターンです。

そうならないためにも、具体的な課題を見つけ、現時点での仮説とその根拠は何か、仮説を確かめるにはどんな情報を集めてデータ分析する必要があるのかを検討する、以下のような一本筋の通ったアプローチが大切です。

データ分析のアプローチ➊ 課題の見極め(目的の明確化) ❷ 仮説の洗い出しと絞り込み ❸ 分析方法の定義 ❹ 情報(データ)の収集 ❺ 分析

❶ 目的の明確化

「目的」を明確にしておかなければ、データ分析の進め方を間違えてしまい、大幅に遠回りをしてしまう可能性が大いにあり得ます。

逆にいえば、ゴールを定めて、そのゴールに向かって最適なデータ分析をすることができれば、より速く的確な戦略や打ち手を導き出せることになります。

特に、時間の流れの速い現代のビジネスにおいては、いち早く自社の問題となっている原因を探り、問題を解決するための解答を導き出すことが、売上を伸ばすため、あるいは競合他社に勝つためには欠かせないのです。

データ分析に対して資金や人を投入しているのであれば、コストに見合う成果を得たいものです。そのためにも、目的の明確化が必要なのです。

もし最初から明確化することがちょっと難しいのであれば、はじめは「売上減少」などの漠然とした問題でもかまいません(あるいは売上増加といった目的でもかまいません)。徐々に目的を明確にしていけばよいのです。

目的を明確にすればするほど、そのあとの分析もスムーズに進みます。また、目的は具体化したほうが、それに対する打ち手もシンプルでわかりやすいものになります。

❷ 仮説の洗い出し

仮説とは、その言葉の通り「仮の答え」になります。真偽はともかくとして、「ある論点に対する仮の答え」や「わかっていないことに関する仮の答え」です。たとえば「この事業は儲かるはずだ」や「この問題の原因はここにあるに違いない」といったことになります。

データ分析において、どのような場面でも必要になるのが、「仮説を構築すること」です。仮説は、データ分析や数字で検証するための拠り所となるのです。

しかし、仮説をすべて洗い出したら、その数は膨大なものになるでしょう。それらすべてを実行に移すことは、現実的ではありません。そのため、優先順位をつけて絞り込んでいく必要があります。

経験がある人であれば、統計的に過去の実績や勘によって打ち手を想定して、自然に優先順位づけをすることができるでしょう。とはいえ、実際はそうしたスキルを持っていない人が多いと思います。

そのような時に効果を発揮するのが「データ分析」です。データ分析をしていくことで、複数の仮説の中から優先順位をつけていき、確度の高い打ち手を絞り込むことができます。

❸ 分析方法の定義

ここでは、仮説を検証するために、どんな数値データが必要なのか、どのような分析方法を行えばよいのかを整理していきます。

具体的には、現在、自社が持っているデータのほか、あらゆるデータの中から、どのデータを使って分析を行うのかを検討します。

分析方法の定義については、課題や出てきた仮説によってやり方が大きく変わってくるため、❷で洗い出した仮説を検証するために何を分析していく必要があるのかを、抜け漏れなく整理することが、とても重要になります。

❹ 情報(データ)の収集

❸で定義したデータ分析方法に基づいて、必要な情報(使用するデータ)を探していきます。情報収集の方法や集めるデータについては非常に多岐にわたりますが、❸で定義した分析方法を実現させるためのデータを、いかにして集めて整理するかが、大きな鍵になってきます。

❺ 分析

最後に、集めた数値データを使った分析を進めていきます。他のさまざまな仕事や業務と同様、データ分析についても、経験の数によってスピードや精度は上がっていきますが、ポイントさえ押さえてしまえば、初心者でも一定の成果を出すことができるのもデータ分析です。

データ分析に必要な3つのスキル

実際にデータ分析に取り組むためには、大きく分けて次の3つのスキルが欠かせません。

  1. データ分析の知識
  2. ビジネス・マーケティングに関する知識
  3. 論理的な思考力

データ分析の知識

データ分析を行うためには、当然データ分析の知識は欠かせません。

「データ分析のプロセス」で解説したような、データ分析の基本的な考え方を理解したうえで、具体的な分析手法やデータの収集方法を身につけておくことが重要です。

ビジネス・マーケティングに関する知識

データ分析をビジネスに活かすためには、ビジネスやマーケティングに関する知識も身につけおくことも重要です。

「データをもっと活用できるようになりたいのに、現状はできていない」と悩んでいる方の多くは、分析手法そのものや統計などの知識を身についているものの、分析に入る前の準備や、分析結果をどのように活用するかに関しては考えられていません。

データ分析は、現状の理解や目的の設定が適切にできることで初めて有意義な結果を出すことが出来ます。そのためには、ビジネスやマーケティングに対する理解を深め、自社の現状や課題を発見できるようになることが重要です。

論理的な思考力

課題に対してどのようなデータ分析が必要かを考えるためには、論理的な思考力も重要なスキルです。

データ分析の際に重要となるのが、「何がしたいのか、解決したい問題とは何か」について初めに考えることです。そのうえで、どのようなデータが必要なのか、どう整理すればいいのかを組み立てていきます。

分析結果から効果的な戦略・戦術を立案していく時にも、筋道を立てて論理気に考えられる力はとても重要です。

データ分析のスキルを身につける方法

初心者がデータ分析のスキルを身につけるためには

  • 大学・専門スクール
  • セミナー
  • 書籍

で勉強する方法などがあります。

データ分析人材の需要の高まりに伴って、情報やデータサイエンスについて学べる大学は増えてきています。また、Web・ITの専門スクールに通うことも幅ひろく情報に強い人材になるためにおすすめです。データ分析の専門家を目指す場合、必要となるプログラミングなどの実践的なITスキルも習得することが出来ます。

時間をかけずにデータ分析ができるようになりたい場合は、各地で開催されているセミナーや、データ分析に関する書籍で身につける方法もあります。最近ではデータ分析に関する書籍も多く出版されています。

弊社では、企業のデータ活用について学べるセミナーを定期的に開催しています。興味のある方はぜひ一度チェックしてみてください。
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